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鹿島ACL連覇へ白星発進 平戸が先制弾!J1未出場21歳有言実行

[ 2019年3月6日 05:30 ]

ACL・1次リーグE組   鹿島2―0ジョホールDT ( 2019年3月5日 )

前半、先制ゴールを決め、笑顔でガッツポーズする平戸
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 ACLの1次リーグ初戦が5日に行われ、E組の鹿島はホームでジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)を2―1で下し、大会連覇へ好発進した。昨季、町田でJ2のアシスト記録を塗り替えたMF平戸太貴(21)が前半43分に先制点。ACL初出場にして鹿島での初ゴールを決め、チームを勢いづけた。敵地で広州恒大(中国)と対戦したF組の広島は、0―2で敗れた。

 連覇への号砲は、平戸の右足から放たれた。前半43分、自身が蹴った左CKのこぼれ球を左サイドで拾い、30メートル手前から右足を振り抜いた。「(味方が)触っても入るボールと、触らなくてもブラインドとなって直接ゴールに向かうボールをイメージした」。描いた通りにボールは町田の足先を越えて右ネットを揺らした。ジョホールバルから来た相手を前に、歓喜の輪が広がった。

 持ち味のキックが、3年越しに鹿島で花開いた。17年から2年間期限付き移籍した町田で、昨年はJ2アシスト記録を塗り替えた。鹿島から再び声が掛かった時、真っ先に思った。「自信と成長した部分をいち早く鹿島で表現して、タイトルを獲りたい」。J1の出場はいまだなくACLも今回が初めて。しかも、本職のMFではなく右サイドバックでの出場だったが、それでも磨き続けたキック力をゴールで証明した。

 川崎Fとのリーグ戦から中3日。先発5人が入れ替わる中で、平戸ら若手を陰から支えたのは、常勝のイズムを知る先輩たちだった。ハーフタイム。「アジア王者なのに、こんなに小さいミスを連発して恥ずかしくないのか!」。ACLを過去3度制したGK権純泰(クォンスンテ)の一喝が空気を引き締めた。ベンチの内田は同じポジションの平戸に「飛び込まないで相手の前に立っていればいい」と守備の助言を伝えて送り出していた。

 内田は平戸について「どこでも真面目にやれる。そういうやつにチャンスは巡ってくる」と評す一方で「やれるやつは“ぶっとんで”いなきゃだめ」とさらに殻を破るプレーを期待する。平戸自身も「まだまだやらないといけないことが個人としてもある」と満足はしていない。得た自信とくすぶる思いが、鹿島をさらに強くする。

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