×

レアル黄金期の終えん…CL敗退で今季無冠決定的「とても厳しく悲しい1週間」

[ 2019年3月6日 21:05 ]

欧州チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦第2戦   レアル・マドリード1―4アヤックス ( 2019年3月5日 )

アヤックスに敗れ、ガックリのレアル・マドリードのレギロン(左)とクロース(AP)
Photo By AP

 昨季まで欧州CL史上初の3連覇を達成したレアル・マドリード(スペイン)が1回戦で敗退した。5日、ホームでアヤックス(オランダ)に1―4と大敗。アウェーの第1戦は2―1で先勝していたが、2戦合計3―5と逆転されて9季ぶりに16強で姿を消した。アヤックスは16季ぶりの準々決勝進出を決めた。

 王者にとって屈辱的な大敗だった。3点差での敗戦は欧州カップ戦でクラブワーストタイ。昨年12月の1次リーグ最終戦でもCSKAモスクワに0―3で敗れており、欧州CLでのホーム連敗もクラブ史上初となった。

 C・ロナウド加入1年目の09〜10年以来、9季ぶりの1回戦敗退。過去6季連続で得点王に輝いたC・ロナウドを中心に8季連続で4強入りし、過去5季で4度の優勝を果たしてきた“銀河系軍団”の黄金期終焉。終盤に退場したDFナチョは「欧州CLを永遠に勝ち続けることはできない。遅かれ早かれ終わりが来る」と語った。

 「もちろん主将の不在は痛かった」とソラリ監督が振り返ったように、出場停止のDFセルヒオラモスの穴は大きかった。代役のナチョが前半7分に相手速攻で簡単に突破を許し先制点につながるなど、最終ラインの要がいない守備陣は崩壊。セルヒオラモスは第1戦で故意に警告を受けたとして2試合出場停止を受けたが、準々決勝以降を見据えた累積警告解消の策略が完全に裏目に出た。

 攻撃陣では昨年10月にBチームから昇格した新指揮官が抜てきしてきたFWバスケス、18歳FWビニシウスが前半に相次いで負傷交代。ともに無念の涙を流した。代わって出場したFWベールは不発に終わり、同じく途中出場のFWアセンシオが0―3の後半25分に1点返すのがやっと。2戦合計3―4と1点差に詰め寄ったが、その2分後に相手FKで失点して力尽きた。開始4分のDFバランのヘディングシュートがバーを直撃し、前半42分のベールのシュートが左ポストに当たるなど運にも見放された。

 中2日の4連戦という過密日程で肉体的に厳しい中、直前に宿敵バルセロナに国王杯、リーグ戦とホームで連敗を喫した。国王杯で敗退し、リーグ優勝もバルセロナと勝ち点12差と絶望的な状況とななり、さらに欧州CL敗退。この3試合で今季のすべてのタイトルを逃す結果となり、ソラリ監督は「とても厳しく悲しい1週間だった」と振り返った。

 昨夏にC・ロナウドを放出し、その穴埋めもできなかったペレス会長にはスタンドから「辞任だ」というヤジとブーイングが飛んだ。会見で何度も進退を問われた指揮官は「マドリードはいつだって強くなって戻ってくる」と語ったが、最近の補強失敗、主力選手の高齢化を考えると再建への道は限りなく厳しい。

続きを表示

2019年3月6日のニュース