【川本治が占う】隙のない浦和　鹿島は怖がらずに攻められるか

Ｊリーグチャンピオンシップ決勝第２戦 （ 2016年12月2日    埼玉 ）

　鹿島は最低でも２点を取らないといけない試合。エースの金崎と司令塔の柴崎に、出場のメドが立ったことは大きい。金崎は自ら得点することはもちろん、サイドに流れたり、中央で競ったり、ゴールに絡むプレーができる。柴崎が入れば前線に供給されるボールの質が上がるため、ドリブルが得意で前を向いた時に力を発揮する土居らの特長も生きる。

　対する浦和はアウェーの第１戦と同様に、バランスを崩さずに試合を運ぶ可能性が高い。相手にスペースを与えないため、左右センターバックの槙野、森脇はもちろん、両ワイドの宇賀神、駒井も積極的に上がることは少ないだろう。浦和が崩れる時は槙野、森脇がフラフラと上がり、そのスペースを突かれるパターンが多いが、今回のＣＳ決勝では、その隙はない。

　鹿島が、慎重に戦う浦和のゴールをどうこじ開けるか。失点が許されない状況の中、立ち上がりから怖がらずに前線からプレッシャーをかけることが必要になる。浦和の有利は動かない。ただし準決勝の川崎Ｆ戦のような戦い方ができれば鹿島にもチャンスはある。（元ジェフ市原強化部長）