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浦和 10年ぶり戴冠へおびき寄せてカウンターで勝機!

[ 2016年12月3日 05:30 ]

武藤(右)と笑顔を見せる槙野
Photo By スポニチ

 J1年間王者を決めるチャンピオンシップ(CS)決勝の第2戦が3日、埼玉スタジアムで行われる。敵地での第1戦で先勝し、鹿島を迎え撃つ浦和は攻勢に出る相手の背後を狙うショートカウンターに勝機を見いだす構えだ。0―1の敗戦でも優勝が決まるアドバンテージはあるが、あくまで勝利をつかんで10年ぶりのリーグ制覇を決める。

 皮算用は必要ない。年間勝ち点1位のアドバンテージで、0―1で負けても優勝が決まる浦和だが、あえて勝ちにいく。ペトロヴィッチ監督は「“2戦目はこう”と考えがちだが、それは危険だ。明日のゲームは勝つ戦いをしないといけないと思っている」と力を込めた。来季から1ステージ制に戻るため、これが最後のCSとなる。そのフィナーレが、負けや引き分けでは面白くない。

 勝利への青写真は明確だ。相手をおびき寄せ、背後を突く。ホームで0―1の敗戦を喫した鹿島は最低でも2点のゴールが必要になる。司令塔のMF柏木は「それを逆手に取ってカウンターで1点取れれば有利になる」と指摘し、古巣相手のFW興梠も「相手は(攻勢に)出てくると思う。スペースが空いてくるので、そこをうまく突きたい」とイメージを膨らませた。ボールを保持するスタイルに加えて今季、強調してきた攻守の切り替えが“鹿狩り作戦”の肝となる。

 美学を貫く覚悟がある。8月27日のリーグ神戸戦を最後に公式戦14試合負けなしを継続(延長PK負けは除く)。その1試合たりとも守りに終始したことはなく、攻めの姿勢を示し続けてきた。指揮官は「(就任した12年から)5年間、積み上げたものを出していきたい」と強調した。

 既にチケットは完売。埼玉スタジアムに約6万人が詰めかける。年間勝ち点1位を獲得したリーグ戦から1カ月以上も遠ざかるが、DF槙野は「どんな状況でも決められた規定の下で強さを証明できる」と自信を見せ、「明日タイトルを獲れれば、浦和も“神ってる”んじゃないですかね」と笑った。運命の90分。10年ぶりのリーグ制覇を視界に捉えた浦和は、勝利で歓喜の瞬間を迎える。

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2016年12月3日のニュース