湘南 ここぞで1点決まらず…ワーストタイ4度目降格

[ 2016年10月23日 05:30 ]

明治安田生命J1第2S第15節 ( 2016年10月22日    NACK )

さえない表情でサポーターへあいさつに向かう高山(背番23)ら湘南イレブン
Photo By 共同

 残留への望みを絶つ笛の音が鳴り響いた。最後のプレーとなったFW山田の決定的なヘディングがバーの上に外れ、4度目の降格が決定。チョウ・キジェ監督はしゃがみ込んだまましばらく動かなかった。2―3。接戦は演じても最後は勝てない。今季を象徴する試合に指揮官は「全ての責任は自分にある。(率いた)5年間の中で最も責任を強く感じる」と目を潤ませた。

 戦力の流出が低迷を招いた。昨オフにDF遠藤(浦和)、MF永木(鹿島)、GK秋元(FC東京)が移籍。主軸が続々と去った。さらにはMF菊地まで3月に故障し、この日復帰するまで長期離脱。戦術の核を担う永木と菊地のボランチ2人が不在となった代償は大きかった。昨季1・2だった1試合平均得点は0・8に減少。大事な場面での失点も増え、高山主将は「単純に力不足」と言い訳はしなかった。

 昨季は年間勝ち点8位で初のJ1残留を決めた。営業収益(約15億円)、選手の給料を含む人件費(約7億円)ともJ1平均の2分の1ほどの額だった。低予算で躍進したがゆえに、今季はより対戦相手から研究された。真壁会長は「(選手を)抜かれないような環境のクラブにしないといけない」と力を込めた。

 同会長は「広島がタイトルを獲った時の予算が約30億円。そこは目指したい」と説明。25年までに予算を現在の15億円から倍増させる長期計画を12月に発表する予定で、2万人収容のサッカー専用スタジアム建設へも動いている。昨季J1ワースト2位だった入場料収益を増やす狙いで19年着工、22年完成を目安としている。選手育成の手腕を買いチョウ・キジェ監督には続投要請を出す方針で、クラブは来週以降に話し合いを持つ予定。4度目のJ2降格という苦い経験から、ピッチ内外でJ1定着へ向けての再スタートを切る。

 ≪J2降格4度目はワーストタイ≫ 湘南の来季J2降格が決定。湘南の降格は99年(当時平塚)10年、13年に次いで通算4回目。降格4回は札幌、京都、今季の福岡と並んでワーストタイ。チョウ・キジェ監督は13年に次いで2回目の降格。チームを年間通して率い、2回降格した監督は石崎信弘(12年札幌、15年山形)反町康治(10年湘南、15年松本)小林伸二(11年山形、14年徳島)に次いでチョウ・キジェ監督は4人目。同一チームで2回は初めて。

 ▽J1残留争い 降格は残り1チーム。可能性があるのは磐田、甲府、新潟、名古屋。残り2試合で勝ち点3差以内のため、降格決定は最終節まで持ち越された。年間16位だった甲府がこの日、福岡に逆転勝ちして得失点差ながら再び名古屋が降格圏転落。勝ち点33の13位磐田は次節の相手が優勝決定がかかる首位の浦和。実質的には4チームが横一線の状況だ。昨年は勝ち点34で残留も14年は勝ち点35でも降格。34試合制になった05年以降、残留争いのラスト2試合を連敗したチームの残留は1チームもなく、勝ち点34がボーダーラインとなりそうだ。

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