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疑問が残る手倉森采配 自ら選んだ藤春を最後まで使うべきだった

[ 2016年8月11日 12:15 ]

<日本・スウェーデン>前半、指示を出す手倉森監督。右は南野

リオ五輪男子サッカー・1次リーグB組 日本1―0スウェーデン

(8月10日 サルバドル)
 リオデジャネイロ五輪のサッカー男子は10日(日本時間11日)、1次リーグ各組の最終戦が行われ、日本はスウェーデン相手に1―0で大会初勝利を挙げたもののB組3位に終わり、1次リーグ敗退が決まった。スポニチ本紙評論家の川本治氏(64)は「色々な課題が浮き彫りになった3試合だった」と総括。まずは手倉森誠監督(48)の選手起用法に疑問符をつけた。

 川本氏は初戦のナイジェリア戦で結果を残した大島(川崎F)と南野(ザルツブルク)を第2戦のコロンビア戦で先発から外し、19歳と最年少の井手口(G大阪)を“負ければ終わり”の大事な試合で初先発させたことを疑問視していたが、スウェーデン戦については「なぜ亀川をここで使ったのか」と再び疑問点を指摘。

 「確かに藤春はコロンビア戦でミスをしたが、五輪で勝つために監督がオーバーエージ(OA)に選んだ選手のはず。藤春のストロングポイントは左サイドの攻撃だが、代わりに出た亀川はほとんどサイドを割ることができなかった。交代カードを切った選手(矢島)が得点したことで良しとするのか、非常に微妙だ。監督が悩んだ末に選んだ3人のOA選手。藤春を最後まで使うべきだった」とし、「OA枠でメンバーに入って、ああいうミスをして、そのまま五輪が終わってしまった。藤春はもうこの五輪で挽回することができなくなり、大きなショックを受けているだろう」とコロンビア戦で痛恨のオウンゴールを犯した藤春(G大阪)をスウェーデン戦で初めて先発から外し、亀川(福岡)を左サイドバックで先発させた選手起用に首をひねった。

 ◇川本 治(かわもと・おさむ)1952年(昭27)5月1日、北海道釧路市生まれの64歳。室蘭清水ヶ丘高校2年までGKを務め、中央大進学後以降はFWに転向。古河電工(現J2千葉)では9シーズンに渡ってプレーし、引退後はコーチ、監督、強化部長など要職を歴任した。現在は日本代表戦のほか、カテゴリーを問わずスタジアムに数多く足を運び、誠実な人柄で選手や関係者からの信頼も厚い。

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