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熊本 復帰後初勝利またもお預け…FW巻「背負いすぎてる」

[ 2016年5月29日 05:30 ]

<熊本・町田>試合に敗れ、肩を落として引き上げる熊本イレブン

明治安田生命J2第15節 熊本0―2町田

(5月28日 ノエスタ)
 ゴール、勝利が遠い。J2熊本は代替地の兵庫県神戸市のノエビアスタジアム神戸でホーム町田戦を行い、0―2で敗れた。MF清武功暉(25)が先発復帰したものの、決定機を決められず、前半29分に先制を許すと、後半31分にも追加点を奪われた。熊本地震の影響での中断期間を挟んで“5連敗”。昨年4月5日からの5連敗以来となる屈辱的な結果に終わった。

 またしても白星をつかめなかった。熊本は先発5人を入れ替えて、町田との一戦に臨んだ。しかし、サイドチェンジから前半29分に先制を許し、追いかける苦しい展開。後半は攻撃的なカードを切り、ゴールに迫ったが、好機をものにできず敗戦。赤く染まったノエスタの観客席からは「がまだせ!熊本!!」の文字が掲げられたが、勝利で応えることができなかった。

 15日のリーグ戦復帰から3試合連続で無得点。28日は堅守の町田に対し、両サイドから崩しにかかった。シュート数は町田の7本を上回る11本を放ったが、決定力不足に泣いた。先発復帰したエース清武は17日にインフルエンザと診断され、25日に全体練習に合流したばかり。後半20分、ゴール前でのビッグチャンス。右足で合わせたシュートは無情にもゴール右にそれた。「コースもある程度見えていたし、流し込みたかった」と唇をかみ、「5連敗。FWが決めないと。シュート6本打ってる。1本決めないと」と肩を落とした。

 見えないプレッシャーとも選手らは闘う。元日本代表FW巻は「背負いすぎてる。ゴールや勝利に対してチームがナーバスになっているのは少なからずある」と説明する。清武も「気にしてなかったけど、ゴールが入ってないと、そうなのかなと思ってしまう」と複雑な表情を浮かべた。神戸は95年に阪神・淡路大震災で被災した地。「スタジアムを借していただいて、感謝の気持ち。結果で応えたかった」と清武は悔しがった。

 次節は6月4日のアウェー岡山戦。22日の水戸戦、この日の町田戦と主催試合だったものの、実質“アウェー4連戦”と厳しい戦いは続く。「早く勝ちたい」と清武。熊本復興のシンボルとして、次こそは勝利をプレゼントする。

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2016年5月29日のニュース