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19歳小川 ACL1勝“演出”プロデビュー戦アシストで存在感

[ 2016年3月2日 05:30 ]

ビンズオンに勝利し前田(左)と握手を交わす小川(右)

 1日にACL1次リーグ第2戦が行われ、E組のFC東京はホームでビンズオン(ベトナム)を3―1で破った。先制点を許すなど苦しい展開の中、プロデビューを飾った高卒2年目のDF小川諒也(19)が2―1の後半39分に右CKからアシストを記録。リオ五輪も狙えるレフティーが存在感を見せた。

【試合結果 E組順位表】

 太田をほうふつさせる左足だった。2―1の後半39分の右CK。前半で退いた水沼に代わってキッカーを務めていた小川が左足を振り抜くと、ゴール前に飛び込んだ前田の頭にドンピシャで合わせた。苦しんだ試合に決着をつけるプロ初アシスト。「たまたまっすね」。あどけなさが残る19歳は屈託のない笑顔でデビュー戦を振り返った。

 城福監督は2月27日の大宮とのJ1開幕戦から先発を6人入れ替える大胆采配。サイドバックは駒野、室屋とケガ人が続出する中、左サイドバックに送り込んだのが、大宮戦でプロ初のベンチ入りを果たした小川だった。「人生で緊張したことはない」と断言していたが、この日ばかりは「(会場に向かう)バスの中で緊張して、先輩から突っ込まれました」と言う。それでもピッチに入ると羽生、高橋ら先輩のサポートもあり、存分に実力を発揮。指揮官も「信頼して送り出した」と称えた。

 昨年、全国高校選手権で4強入りした流通経大柏から鳴り物入りで入団。だが、1年目はベンチ入りも果たせず「悔しい思いをした」。それでも、地道にトレーニングを重ね、体重は4キロ増。昨年まで同じ左サイドバックで得点源となっていた太田(フィテッセ)からは「キックのコツ、どこを狙えば良いか」などの指導を受け、デビュー戦での活躍につなげた。

 19歳の活躍もあり、チームは公式戦の連敗を2で止めた。小川はリオ五輪も狙える世代で、視察したU―23日本代表の手倉森監督も「初めて見た」とその名をインプットした。「結果を出して試合に出続けることが大事」と小川。苦しんだ試合の中で、新たな可能性が上々のデビューを飾った。

 ◆小川 諒也(おがわ・りょうや)1996年(平8)11月24日、東京都練馬区生まれの19歳。小学1年でサッカーを始め、12年に流通経大柏高に進学。14年度全国高校選手権では左MFとして出場し、正確なクロスを武器に4強進出に貢献。昨年、FC東京入り。同年3月、Jリーグ・U―22選抜の一員としてJ3山口戦でJ初出場した。1メートル80、75キロ。利き足は左。

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