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GK福元は韓国キラー 過去2戦2勝…崖っ縁なでしこ救う!

[ 2016年3月2日 08:25 ]

大きな声でボールを呼ぶ福元

 なでしこジャパンは2日、リオデジャネイロ五輪アジア最終予選(大阪)の第2戦で韓国と対戦する。1―3で敗れた初戦のオーストラリア戦では控えに甘んじたGK福元美穂(32=岡山湯郷)が先発する可能性が高まった。大量失点での黒星発進で4大会連続の五輪出場へ早くも黄信号がともったチームを、背番号1のベテランが救う。

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 “福ちゃん”が白星を呼び込む。敗戦から一夜明け、冒頭20分以外は非公開となった練習後。普段は柔和な表情が印象的な福元は「下を向いている暇はない。次の試合を落としたら、五輪(出場)はないと思っている」と気合のこもった表情で語った。

 オーストラリア戦では相手の高さに対抗する思惑もあり1メートル87のGK山根を先発させた。しかし、3失点で完敗。なでしこは昨年のW杯後、5試合で12失点と“守乱”が続く。もちろんGKだけの責任ではないが、最後尾の存在感がチームに与える影響は計り知れない。福元はフル出場した国際Aマッチ(71試合73失点)の平均失点は1・028。安定感が売りの背番号1は「次、出たら無失点で勝てるように」とゴールマウスに立ちはだかるつもりだ。

 相性も良い。福元は過去に2度、韓国戦に出場し、いずれも1失点ながら勝利をつかんでいる。07年6月3日の北京五輪アジア最終予選では6―1で突破に貢献した。既に映像などで現在の韓国のプレーも確認。「セットプレーは(日本と)身長差はないけど、入り方を工夫してくる。球際が強いので絶対負けないように。パワーがあるので遠めからのシュートも警戒したい」と“3勝目”へのイメージを膨らませる。

 いずれにしても敗れれば4大会連続五輪出場が厳しくなる一戦。この日の練習場にはサポーターが作製した「アジア女王の意地を見せろ つかみ取ろうリオ五輪」という横断幕が張られた。「全員が覚悟を決めてやらないと」。チーム最年長となる32歳のベテランが、最後尾を締めリオ行きへ望みをつなぐ。

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2016年3月2日のニュース