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大儀見 4大会連続五輪切符へ澤背番「10」継承決定

[ 2016年2月25日 05:30 ]

練習でボール回しを行う大儀見

 なでしこジャパンで昨年引退した澤穂希さん(37)が長年つけてきた背番号10をFW大儀見優季(28=フランクフルト)が受け継ぐことが24日、分かった。エースストライカーがなでしこの象徴的番号を背負い、リオデジャネイロ五輪アジア最終予選(29日開幕、大阪)に臨む。この日、チームは非公開の中、メンバー選考も兼ねた紅白戦を実施。25日、最終予選の代表20人が発表される。

 澤さんの後継者が決まった。大儀見はこれまで主に17番をつけ、10番を背負った澤さんとともに11年のW杯ドイツ大会優勝、12年ロンドン五輪銀メダルなど、ともになでしこジャパンを引っ張ってきた。関係者によると1月、沖縄県石垣市内での代表候補合宿で佐々木監督から打診され、受諾したという。

 実績は十分だ。大儀見は16歳だった04年4月22日、アテネ五輪アジア予選で国際Aマッチデビューを飾ると、その後もコンスタントに日本代表に選出された。これまで125試合に出場。澤さんに次ぐ歴代2位の通算55得点とゴールを量産してきた。09年には日テレからドイツのポツダムに移籍し、ブンデスリーガを3度、欧州CLを1度制した。12~13シーズンには得点女王に輝くなど、結果を残し続けてきた。

 今合宿では所属クラブでの活動のため1日遅れて23日に合流した。しかし、その日から積極的にシュート練習を行った。「シュートレンジを広げたい。広げた上でシュートの確率を上げたいし、試合で使えるものにしていきたい」と、向上心は若手にも負けない。

 今予選は6チーム総当たりで上位2チームのみがリオ切符獲得と決して簡単ではないが、「体の使い方、立ち方、姿勢。細かい部分を意識的に変えてきた部分が無意識にできるようになってきた。昨年のW杯以降プレーの質も変わってきたし、手応えを感じている」と自信を持って臨む。

 澤さんは引退後、10番について「(背番号は)監督が決めること。でも、背番号と言うより、自覚と責任をもってやってほしい」と話していた。大儀見にその資格は十分。4大会連続の五輪へ。エースが新たな背番号でアジアの強豪に立ち向かう。

 ≪背番10は過去に高倉、野田ら≫ なでしこジャパンの10番は91年のW杯では高倉麻子、95年のW杯では野田朱美が背負った。99年のW杯では澤がつけたが、澤がエースとなった97年からは代表では一貫して10番をつけた。14年のアジア大会で澤が不在の時には高瀬愛実が10番だった。

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