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レスター岡崎 超常現象に匹敵する“史上最大の番狂わせ”なるか

[ 2016年2月14日 08:30 ]

レスターのFW岡崎慎司

 “スポーツ史上最大の番狂わせ”に、日本人選手が関わることになるかもしれない。イングランド・プレミアリーグで首位に立つレスターのFW岡崎慎司(29)のことだ。昨夏にマインツ(ドイツ)から移籍し、世界最高峰リーグに挑戦1年目でリーグ25試合中23試合(先発17試合)に出場し、最近は5試合連続で先発。「(今季リーグ)10得点にチャレンジしたい」という岡崎にとって現在の4得点は満足できる結果ではないかもしれないが、それでも得点ランク1位(18ゴール)のFWバーディーのサポート、つなぎ役、豊富な運動量、前線からの守備などでチームの大躍進に貢献していることは間違いない。

 レスターの快進撃は英メディアで「ミラクル」「おとぎ話」と呼ばれている。昨季は11シーズンぶりに昇格したプレミアリーグで14位。残り9戦で7勝を挙げて最下位から大逆転の残留を果たした“弱小クラブ”だ。今季の前評判も低く、英大手ブックメーカー・ウィリアムヒルによる開幕前の優勝オッズは5001倍。英BBCによると、購入者はわずか12人で、優勝すればスポーツ史上最高の払い戻しになるという。昨年のラグビーW杯で日本は初戦で優勝候補の南アフリカを破り「スポーツ史上最大の番狂わせ」とも報じられたが、その日本の優勝オッズが1001倍だったことを考えるとレスターの下馬評の低さ、そして現在の凄さが際立つ。5001倍というのは、ウィリアムヒルでは「エルビス・プレスリーが生きていた」「ネス湖のネッシーは存在した」というユニークな賭けのオッズと同じ。つまり通常は起こりえない、超常現象に匹敵する出来事といえる。

 14日はくしくも現在の上位4チームが対戦する。勝ち点53の首位レスターは、敵地で勝ち点48の3位アーセナルと、勝ち点47の4位マンチェスターCはホームで勝ち点48の2位トットナムと激突。岡崎のレスターが勝って抜け出すのか、それとも負けて混戦となるのか。残り13試合で迎える“ダブル天王山”の結果が、優勝の行方を大きく左右しそうだ。(大久保 尚文)

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2016年2月14日のニュース