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札幌 最下位相手にドローも…MF小野がついに今季初出場

[ 2015年6月30日 05:30 ]

<札幌・大分>試合後、サポーターにあいさつする札幌MF小野

 ついにチームの顔が戻ってきた――。コンサドーレ札幌のMF小野伸二(35)が29日、ホーム・大分戦(札幌ドーム)で今季初出場を果たした。1―1で迎えた後半33分に途中出場。同37分には小野らしい柔らかいピンポイントパスなどでチャンスをつくった。昨年11月23日の最終戦の磐田戦(札幌ドーム)以来218日ぶりの公式戦出場となったが、チームは最下位・大分を相手に1―1の痛恨ドロー。順位は6位に後退した。

【試合結果 J2順位表】

 ついに、その瞬間がやってきた。背番号44が姿を見せると、札幌ドームのサポーターが沸き返る。大歓声を浴び、小野がピッチに立った。

 「膝は問題ない」と話していたように、解き放たれた天才が華麗なプレーで魅せる。交代直後の後半37分、右サイドから小野独特の柔らかいクロス。MF荒野のヘッドはゴール右へわずかにそれたが、スタンドからどよめきも起こる。さらに後半40分はFW都倉が頭で落としたところへ走り込んで左足でシュート。コーナーキックでも小野らしさを発揮し、ゴールにこそつながらなくても約15分間のプレーで大分を圧倒し、サポーターたちを完全に魅了した。

 試合は結局、1―1のまま終了。ホーム2連戦目の大事な一戦で、最下位の大分相手に1点返すのが精いっぱいだった。「相手がどこであろうと関係ない。自分たちのプレーをやり切ることが大切」と話していたバルバリッチ監督。チームは後半に入ってようやく札幌らしさを見せ、小野投入で攻め立てたが、前半の大きな代償に泣いた。

 前半から主導権を握られ、後手に回った。指揮官が「順位が力を表していると思っていない」と警戒していた通り、大分の素早いプレスから幾度となくチャンスをつくられて前半13分に先制ゴールを奪われた。後半15分にようやくFW内村が右足で合わせる同点弾。内村にとっては古巣相手に今季3得点目だったが、そこまでだった。

 ホームでは5月3日の磐田戦以来9試合勝利なし。これでチームの勝ち点は1を加えて33。C大阪、千葉と並んだが、得失点差で6位と順位を1つ下げた。痛恨ドローの中で、唯一の救いが小野の復活だった。

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2015年6月30日のニュース