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昌子「命懸け」先発!右太腿張りも初合流前“御前試合”強行先発

[ 2014年10月5日 05:30 ]

ファンにサービスする鹿島の日本代表DF昌子

 日本協会は4日、親善試合ジャマイカ戦(10日、デンカS)、ブラジル戦(14日、シンガポール)に臨む日本代表メンバーに選出されていたDF吉田麻也(26=サウサンプトン)が左足首痛のため辞退し、代わりにMF田口泰士(23=名古屋)を追加招集したと発表した。センターバックにW杯経験メンバーが不在となる中、期待が懸かるのは初選出の鹿島DF昌子源(21)。5日のG大阪戦(カシマ)を制して勢いをつけ、アギーレジャパンの救世主となる。

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 アドレナリンの分泌を抑えるかのように淡々と言葉を紡いだ。右太腿の張りを訴えていた昌子は4日の最終調整ではスタメン組で練習。「(トニーニョ・セレーゾ)監督もそうだと思うし、その期待に応えたい。リバウンドもないし、1日ごとに良くなっている」と代表合流前の最後の一戦へ強行出場を明言した。

 相手はジュニアユース時代を過ごしたG大阪。首位・浦和を勝ち点4差の2位で追う中、5連勝中のG大阪は鹿島に勝ち点3差の4位に迫っている。優勝へ向けた大一番は、日本代表のアギーレ監督が視察する。「(代表監督の視察は)聞きたくなかったわ~」と笑わせる一方で「気持ちが高まるのに、これ以上ない舞台」と奮い立った。

 代表初招集だが、6日から始まる代表合宿では重要な役割を担う。吉田が左足首痛で辞退したため、DF登録のセンターバック候補は水本、塩谷と3人だけ。代表デビューの可能性が高まっただけでなく、DFラインの統率役としても期待される。昌子自身、G大阪戦後の太腿の状態次第では合流できなくなる可能性を残しているが「国を背負いたくても背負えない人もいる。俺はそのチャンスをもらえた。(参加できれば)命懸けで戦いたい」と気合十分だ。

 G大阪と代表入りは無縁ではない。中学時代は攻撃的ポジションで、G大阪のエースに成長した宇佐美とコンビを組んでいた。だが「絶対、かなわん。そう思うとサッカーをやる意味があるのかなと思った」と中学3年時にサッカーから離れた。そして進学した米子北でDFに転向。そこから日本を代表するセンターバックへ成長した。宇佐美の存在が運命を大きく変えたが、その“恩返し”の意味も含めて負けるわけにはいかない。

 鹿島の壁として、そしてアギーレジャパンの救世主となるため――。満身創痍(そうい)の体にムチを打ち、まずはG大阪戦のピッチに立つ。

 ◆昌子 源(しょうじ・げん)1992年(平4)12月11日、神戸市出身の21歳。小学生時代に地元のフレスカ神戸でサッカーを始める。G大阪ジュニアユース―米子北高を経て、11年に鹿島に入団。12年3月24日の広島戦でJリーグデビューし、リーグ通算39試合2得点。右利き。1メートル82、74キロ。血液型AB。

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2014年10月5日のニュース