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5位千葉が下克上!4発完勝に木山監督「完璧な試合」

[ 2012年11月19日 06:00 ]

<J横浜FC・千葉>後半43分、ゴールを決めた佐藤健(右端)が、荒田(左端)佐藤勇(同2人目)とサポーターにダッシュする

J1昇格プレーオフ準決勝 千葉4-0横浜FC

(11月18日 ニッパ球)
 今年から導入されたJ1昇格プレーオフ2試合が18日に各地で行われ、5位千葉と6位大分のアウェー2クラブがともに4―0で勝利し、23日の決勝(国立)に駒を進めた。千葉は前半35分にFW藤田祥史(29)が先制点を挙げると、その後も3得点を加えて4位の横浜FCに快勝。4季ぶりのJ1の舞台に王手をかけた。大分はFW森島康仁(25)が全4得点を挙げる活躍で3位の京都を撃破した。

 引き分けでも敗退するアウェーでの大一番。ゴールラッシュで下克上を成し遂げた千葉イレブンは、相手を上回る5300人のサポーターの前で誇らしげな表情を見せた。「2年もJ1に上がれなかったのに、応援してくれる人がいる。ホームのような雰囲気に感謝したい」と佐藤勇。鳴りやまないスタンドの声援を気持ちよさそうに受け止めた木山監督も「完璧な試合」と胸を張った。

 横浜FCにはリーグ戦で2戦2勝。相手のDF陣に不安があると見るや、持ち前のパスをつなぐ戦法を封印してまで、最終ラインの裏をつく作戦を取った。口火を切ったのは藤田だった。前半25分に兵働が高く浮かせたパスで抜け出し藤田がシュート。惜しくも外れたが「意外と裏が狙える」と中盤の選手に伝えたという。その10分後、藤田は佐藤勇のロングボールに反応し、トラップで相手GKをかわす。さらにDFを振り切り、先制弾をゴールネットに突き刺した。藤田は「引き分けでも負けになるので、先制点が重要だと思っていた」と話せば、佐藤勇も「GKとDFラインの間に落とせばチャンスになると思っていた。いいタイミングで入ったので狙い通りでしたね」と声を弾ませた。

 指揮官の的確な采配もずばりはまった。風下の前半は、相手が立ち上がりから攻め込む展開を予想し「0―0でも構わない」と指示。幸運にも先に点を取って折り返した後半も、相手より先に米倉が追加点を挙げた。追いつかれれば敗戦となる状況下で、欲しかった2点目をゲットしたところで勝負あり。指揮官も「私以上に冷静だった」と選手を称えた。

 今季から3~6位によるプレーオフが導入され、昨季までなら相手にもされなかった5位から目指す昇格切符。6位大分と対戦する23日の決勝はホーム扱いとなり、今度は引き分けでも勝者となる。4季ぶりのJ1舞台が視界に入った指揮官は「必ず勝って国立で喜び合いたい」と自信満々に締めくくった。

 ▼Jリーグ大東和美チェアマン プレーオフは来季も続けていくことになる。今年から始めてすぐやめるというわけにはいかない。レギュレーションの変更?それも変わらないけど、上位クラブが同点でいいというのは難しいね。

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2012年11月19日のニュース