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“大物”ユングベリら加入で結果も…芽生えなかった競争心

[ 2011年12月31日 09:47 ]

チームにフィットした来季はさらに期待が高まる清水MFユングベリ

 【2011年清水総括(3)】夏になって清水は突然、方向転換した。7月にオランダ人MFカルフィン・ヨンアピン(25)、8月に元スウェーデン代表MFフレドリック・ユングベリ(34)を獲得。Jリーグでは久々の大物の加入に国内外で注目度が高まった。

 4月の決算発表で5年ぶり赤字を報告。さらに東日本大震災の影響もあって、今季は観客動員が伸び悩んだ。そんな事情もあり、今季は若手の台頭を期待し我慢のシーズンにするはずだったが、早川巌会長(67)は「ゴトビ監督に申し訳ないと思い、守備と攻撃の補強をした」と昨年の主力がごっそり抜けたチームを指揮することになったアフシン・ゴトビ監督(47)の要望を受け入れた。

 ユングベリは10月2日の名古屋戦で、小野伸二(32)との抜群のコンビからゲームを支配して完勝。ヨンアピンも本来の左サイドバックからボランチにコンバートされ、守備面で貢献した。一方でMFは飽和状態となり、前半戦でチームを支えた村松大輔(21)枝村匠馬(25)らの出場機会は激減した。

 ユングベリとヨンアピンはケガや出場停止さえなければポジションが確保されるため、チーム内に競争心は芽生えなかった。そうした“損失”を埋めるにも、両助っ人が半年間でチームにフィットさせた効果を来季こそ発揮させたい。「来年は成熟が必要。そして確実にカップを獲りたい」。待ったなしの2年目を迎えるゴトビ体制に、言い訳は許されない。

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2011年12月31日のニュース