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最初で最後の夢舞台 風間宏矢 父も兄も背負った「8」で出陣

[ 2011年12月31日 10:45 ]

自ら書いた色紙を手に闘志を燃やす清水商の大黒柱、MF風間

 第90回全国高校サッカー選手権が30日に開幕。静岡県代表として11年ぶり12回目の出場となる清水商は31日の1回戦(午後2時10分、埼玉スタジアム)でルーテル学院(熊本)と対戦する。09年度、昨年度と県大会決勝で敗れ、ようやくたどり着いた全国選手権。清水商のエース・MF風間宏矢主将(3年)は念願の夢舞台で高校サッカーの集大成を飾る。

 今年U―18日本代表候補に選出されて、今大会の注目選手の1人だが全国的にはまだ無名。元日本代表MF風間八宏氏(50)の次男という話題性が先行する。風間宏矢は「“風間ジュニア”と言われることは当たり前。自分の中では違和感はない。父さんに関係なく“凄いな”と思われる選手になりたい」と自身のプレーで世界への扉をこじ開ける。

 非凡な攻撃センスを持って、入学当初から中心選手。かつて父、2歳上の兄の宏希(20)が背負った清水商のエースナンバー「8番」を継承した。ケガに悩んだ2年生の時に、スランプに陥ったが、昨年度の選手権県大会で得点王を獲得して克服。背番号8については「つけてきた先輩たちが自分と比べるはず。へたなプレーはできない」。八宏氏を擁して79年に監督として初めて全国総体に出場した大滝雅良監督(60)は「ふしぎですね」と目を細める。

 今季プリンスリーグ東海1部でも得点王。8月のSBS杯では静岡ユースの主将としてU―18日本代表を破って4年ぶりの優勝に貢献した。そして2年連続で涙をのんだ選手権県大会決勝。1得点2アシストの活躍で静岡学園を下して、悲願を達成した。

 鮮烈デビューから2年9カ月。ついに全国選手権のピッチに立つ。風間宏矢は「目標だった舞台。仲間とできる最後の大会。楽しんで国立(競技場)までプレーしたい」と意気込んだ。

 ◇風間 宏矢(かざま・こうや)1993年(平5)4月16日、広島県安芸郡府中町生まれの18歳。97年に清水市(現静岡市清水区)に転居。幼稚園年少の時にサッカーを始める。清水FCを経て清水商に入学。身長1メートル80、体重71キロ。得意科目は国語。趣味は映画観賞。好きな選手は本田圭佑(CSKAモスクワ)、香川真司(ドルトムント)。血液型B。

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2011年12月31日のニュース