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永井、厳しいマーク逆手に“おとりになる”

[ 2011年6月1日 06:00 ]

ボールを蹴る永井(左)

U―22国際親善試合 日本―オーストラリア

(6月1日 東北電ス)
 五輪切符獲得に向け、エースFW永井謙佑(22=名古屋)が“おとり”になる。U―22日本代表は1日のオーストラリア戦に向け、31日に新潟市内で最終調整を行った。永井は紅白戦で1トップに入り、攻撃の起点としてチームを鼓舞。クウェートとのロンドン五輪アジア2次予選(19日・豊田ス、23日・クウェート)を控え、最後の強化試合での勝利を誓った。
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 絶対的エースが“おとり”になって、勝利をアシストする。「攻撃の起点になれるようにしたい」。この日の紅白戦で4―2―3―1の1トップに入った永井は、左右に開きながらボールをキープ。後ろから走り込んだMF清武やMF東にパスを出し、好機を演出した。得点にはならなかったが「シュートまで行くシーンの流れはよかったと思う」と手応えを口にした。

 「自分が引けば相手はマークに来る」。30日の公式会見ではU―22オーストラリア代表のアレウリオ・ヴィドマー監督から“要注意人物”に挙げられており、オーストラリア戦だけでなく、アジア2次予選のクウェート戦でも厳しいマークが予想される。それを逆手に取り、相手DFラインをほんろうし、味方を生かして得点を狙う構えだ。

 昨年の広州アジア大会は5得点で得点王。最大の武器であるスピードを生かした攻撃が中心だったが、それに合宿で深めてきた連係プレーで攻撃に厚みをつける。MF山村は「(永井を)頼りにしている」としながらも「自分自身も前線と絡んで得点につなげたい」と話すなど、チーム全体の得点への意識は高い。

 永井は周りを生かしながら「自分でいけるところは行きたい」と隙を突いてのゴールも狙う。リーグ戦とACLによる疲労が心配されたが「動けると思う」とコンディションも上向き。生かされる永井だけでなく、生かす永井へ。関塚ジャパンのエースがさらなる進化を見せる。

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2011年6月1日のニュース