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力試しの絶好機!メッシ来日&アルゼ本気モード

[ 2010年10月7日 06:00 ]

バスを降り味の素スタジアムに入るメッシ

 8日の親善試合(埼玉)で日本代表と対戦するアルゼンチン代表のエースFWリオネル・メッシ(23=バルセロナ)が6日、来日した。9月19日の国内リーグ・Aマドリード戦で右足首を痛め、一時は来日も危ぶまれた中でファンに元気な姿を披露。昨年バロンドール(世界最優秀選手)とFIFA最優秀選手に輝いたスターがザックジャパンに立ちはだかる。

 白いTシャツと黒のジーンズで成田空港に降り立ったメッシは長旅の疲れを感じさせなかった。負傷していた右足首など体調を問う質問には「ビエン(いいよ)」と答えただけだったが、ファン100人を目にすると笑顔でサインするなどリラックスした様子だった。
 もっとも周囲は不測の事態に備え、緊張感が漂った。チームの大半は既に来日済みで、メッシとともに日本の土を踏んだのはマスケラーノとG・ミリトだけだったが、日本サッカー協会は警備員を含めたスタッフ10人を派遣した。過去にACミランが来日した際に20人で対応したことはあるが、この時は30人を超える大所帯が対象。やじ馬が少ない午前7時台の空港でわずか3人のために3倍以上の警備は異例だ。
 メッシらが滞在する都内のホテルでも通常2~3人という警備員がスタッフを含めて30人も配置。到着時のメッシは混乱を避けるため、正面以外の入り口を使用するなど徹底ガードされた。
 ピリピリしたムードはチームにも漂った。この日夜に都内で行われた練習は開始15分は報道陣に公開される予定だったが、完全非公開に変更された。南米の雄が見せる本気モード。理由には母国で高まる注目度がある。
 バティスタ監督はW杯南アフリカ大会後に就任した暫定監督。正監督昇格を目指す同監督にとっては結果とともに内容も問われる一戦だ。8月のアイルランド戦に続き、9月にはスペインに4―1で完勝。W杯準々決勝でドイツに0―4で敗れるという屈辱を味わった後、W杯王者を破って1年後に地元で行われる南米選手権へ再スタートを切った現代表には国民から大きな注目と期待を寄せられ、親善試合とはいえイレブンは気を抜けない状態にある。もちろんメッシも本気モードでゴールを奪いに来る。世界No・1ストライカーと、新生ザックジャパンとの戦いから目が離せない。

 ▼メッシの過去の来日 03年にバルセロナU-17の一員として豊田国際ユース大会に出場。FW平井(現G大阪)らを擁するU-16日本代表やU-17名古屋選抜などと対戦し6チーム中3位。メッシは無得点だった。04年8月にはトップチーム最年少(17歳)で鹿島との親善試合(国立)に出場し、後半43分にダメ押しゴールを決めて5-0の勝利に貢献した。その後バルセロナは05、06、07年に、U-23アルゼンチン代表は08年に来日したが、故障などで同行しなかった。

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2010年10月7日のニュース