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「スペインが買収」発言に揺れるイングランド

[ 2010年5月17日 15:15 ]

W杯招致活動に暗雲…イングランド協会会長が辞任

 サッカーの2018年ワールドカップ(W杯)招致を目指すイングランドが揺れている。招致委員会会長のトリーズマン卿(66)が親しい女性に「南アフリカ大会でスペインが審判員買収をたくらんでいる」と話した会話が英大衆紙にすっぱ抜かれ、招致委会長を辞任するスキャンダルに発展した。

 16日付の英紙メール・オン・サンデーは、イングランド協会(FA)会長のトリーズマン卿とその私設秘書だった女性(37)が交わしたという会話を写真入りで生々しく報道。2週間前にロンドンのレストランで(1)W杯で出場を逃したロシアにスペインが審判員買収を持ち掛ける(2)スペインはポルトガルとの共催を目指す18年と22年大会招致から撤退(3)両大会のいずれかの開催を目指すロシアにスペイン支持の中南米票が回る―との“共謀”説を披露した。

 私的会話とはいえ、招致では他の候補地の評価は禁じられている。FAは同日に臨時理事会を開いてFAの会長辞任も承認した。スポーツ担当の高官は英BBCに「FAの決断力ある行動に満足している」と話したが、14日に国際サッカー連盟に開催提案書を提出した直後の不祥事だけに、波紋は大きい。1966年大会以来の開催を目指すサッカーの母国は、この危機を切り抜けることができるのだろうか。(共同)

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2010年5月17日のニュース