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どんな形でも…小笠原、W杯へ魂の一撃!

[ 2010年4月25日 06:00 ]

<鹿島・横浜>後半6分、中村俊(左)のプレッシャーをうけながらゴールをきめる鹿島・小笠原(右)

 【鹿島3―1横浜】鹿島はW杯メンバー入りを狙うMF小笠原満男(31)の1得点1アシストの活躍などで快勝した。1―1の後半6分にFWマルキーニョス(34)からの右クロスを小笠原が今季初得点となる決勝弾を決め、横浜の日本代表MF中村俊輔(31)との司令塔対決を制した。チームも3月27日の山形戦以来、4試合ぶりに勝利した。

 MF小笠原が3大会連続のW杯出場へ、望みをつなぐ一撃を決めた。1―1の後半6分にFWマルキーニョスからの右クロスをファーサイドで左足で合わせて勝ち越し。前半21分にはFKからDF李正秀の先制点をアシストするなど、J屈指の司令塔対決となった一戦で横浜・MF中村以上の存在感を示した。文句なしの活躍を見せた試合後、W杯への思いを聞かれるとせきを切ったように熱い思いを打ち明けた。
 「(2月の東アジア選手権以降は)代表に入れていない現実は理解している。でも、中盤に体調がベストじゃない選手もいる。可能性は高くないけど、最後まで信じてやりたい。(23人の)正メンバーに入れるに越したことはないけど、ああいう(W杯の)試合はなかなか見ることはできない。お金を払ってでも行きたい価値のあるもの」
 仮にバックアップ要員だったとしても構わない。過去W杯2大会に参加した小笠原が、W杯メンバー入りへの強いこだわりを見せた。
 今年1月にW杯ドイツ大会以来、約3年半ぶりに日本代表に復帰。人見知りな性格だが、自ら「新人のおっさん」と名乗って積極的に周囲とコミュニケーションを図り、コンセプト吸収に努めた。だが、東アジア選手権では本職のボランチではない2列目での起用に実力を発揮できず、それ以降の招集はなし。「全く知らないところから入って分かった部分もあったけど、残念。もう少し試合に出られれば良かった」。出場は香港戦だけの1試合、わずか62分間。アピールが不完全燃焼に終わり、無念さをにじませた。
 5月10日のメンバー発表まで、鹿島での公式戦は3試合。「状況も状況だし、まずはチームで頑張るしかない」。その熱い魂で、W杯メンバーへの扉をこじ開ける。

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2010年4月25日のニュース