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俊輔は冷静「エスパの紅白戦の方が激しい」

[ 2010年3月4日 06:00 ]

<日本・バーレーン>後半、フリーキックを蹴る中村俊輔

 【日本2―0バーレーン】エスパニョールから横浜への復帰決定後、初の国際AマッチとなったMF中村は2―0の勝利にも、いたって冷静だった。試合後の場内1周では、ヒーローとなった本田と少し距離を置いて歩いた。そして、口をついて出たのは、99日後に開幕するW杯を見据えた厳しい言葉だった。

 「誰が良かった、誰が(ゴールを)決めた、というのは意味がない。いつでもカメルーンとか、そういう相手になった時のことを考えないと。1点目は中盤が絞ってサイドが上がるプレーができたけど、本番ではうまく回らない」

 昨年11月29日のAマドリード戦にフル出場して以来となる公式戦先発。右の攻撃的MFに位置して前半7分、チームのファーストシュートとなる左足のミドルを放ち、11分にはMF遠藤とトリッキーなFKも見せ、後半42分までプレーした。だが相手はアジアの格下。「エスパニョールの紅白戦の方が激しい。プレスももっと速い」と決して満足してはいけないことを強調した。

 一方で収穫もあった。約1年9カ月ぶりに同時先発した本田については「本田は点を決めたけど、それよりゴールキックのヘディングを競れるのは大きい。期待を持ってサイドからセンタリングを上げられる」と能力を評価。さらに「本田の裏へ抜ける動きとか、東アジア(選手権)ではなかった。そういうのがあれば中盤のパス回しが生きる」と攻撃の形にも手応えがあった。共存にも見通しが立った。

 4日に横浜と正式に契約を結び、新たなスタートを切る。「パーフェクトな選手なんていない。集団で何ができるかを見ないといけない」と3カ月後に迫る2度目のW杯へさらに日本代表を進化させる。

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2010年3月4日のニュース