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「技術の精度違う」岡田監督の期待に応えた海外組

[ 2010年3月4日 06:00 ]

<日本・バーレーン>試合後、厳しい表情でスタッフと握手する岡田武史監督

 【日本2―0バーレーン】勝利を決定づける本田の2点目が決まった瞬間、岡田監督はベンチから立ち上がってガッツポーズした。前日に日本協会前でサポーターが抗議活動を行うなど、負ければ解任騒動が再燃しかねない一戦での勝利。両チームとも来年1月の本大会(カタール)出場を決めており、消化試合だったが、必死の思いで臨んでいたからこそ指揮官は素直に喜びを表現した。

 「選手には“言い訳なしで結果を出そうぜ!”と言いました。東アジア選手権で、W杯とか、われわれのサッカーとか言って、目先の勝負に徹しなかった。選手に(勝負に)徹してもらおうと思った」。試合前のミーティングでホワイトボードに「戦」と「闘」の2文字を記した。「闘」を指し「きょうは、こっちの“たたかう”だ」と鼓舞した。熱のこもった言葉が選手に伝わった。就任後5度対戦し、いずれも1点差だった相手に初めて2点差をつけて、4勝2敗と決着をつけた。

 海外組の大量招集でチームを立て直した。森本以外は先発で起用し「(東アジア選手権に比べて)連係が良かった。技術の精度が違った」と選手個々の能力の高さを実感した。この試合ではスタートのポジションを意識することをテーマに掲げたが「ポジションに責任を持つ、自由勝手にやってはダメだと言ったが、ポッと言っただけで意識できる経験を持った選手たちだった」と岡田監督の指示を実行できるのも海外組だった。

 「2日間(の合宿で)でそこそこだった。チャンスに決められないなど、いろんな問題点はあったが、最後まで点を取りにいって2点目を取ってくれた」。課題はあるが、岡田監督が大きな山を乗り越えた。

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2010年3月4日のニュース