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中沢&闘莉王が完ぺきカーヒル封じ

[ 2009年2月12日 06:00 ]

<日本・オーストラリア>後半、オーストラリアのFWケネディを押さえ、ヘッドでクリアする中沢佑二

 【日本0―0オーストラリア】日本が誇るツインタワーが、平均身長で4・3センチ上回るオーストラリアを封じ込んだ。昨年最終戦の11月19日W杯予選カタール戦以来、今年4戦目での初完封に、闘莉王は「失点しないということが一番重要だった。それができて良かった」と胸をなで下ろした。これで中沢、闘莉王の2人が先発した試合は9勝4分けと無敗。岡田ジャパンに2人の最強センターバックが欠かせないことを結果で示した。

 前線では06年W杯で日本に悪夢をもたらす2点を決めたFWカーヒルが1トップを務めたが、中沢がうまく抑え込み、闘莉王が周囲に目を配った。普段はプレミアリーグの屈強DFを相手にしているストライカーは「2人はいいDFだった」と脱帽。試合前まで挑発を繰り返していたピム監督も試合後は「ナカザワとトゥーリオが技術的にも肉体的にも素晴らしかった。カーヒルにもっとボールを持ってもらい(周囲が)サポートしようと思ったが、うまくいかなかった。いい仕事をしたのは日本のセンターバックだ」と言うしかなかった。

 2人の初コンビはオシムジャパン時代の07年3月24日のペルー戦。時には大胆に前線へ上がる闘莉王を豊富な経験を持つ中沢がカバーする形だった。当初は読めない闘莉王のプレーに戸惑った中沢も、今では「自由にやってくれれば」とお互いのリズムが理解できるようになった。3戦連続失点中のこの日は、中沢が「僕がボールサイドに(プレスに)行くからカバーしてくれ」と話し、絶妙なバランスが保たれた。ハーフタイムに岡田監督から「最後までバランスを崩すな。仲間を信じていけ」と指示された闘莉王はこれを忠実に実行。「4(カーヒル)は大変な感じだったけど崩されなかった。自分たちはやろうとしていたことができた」と手応えを口にした。

 「アジア杯やドイツW杯より体の切れはなかった」。06年W杯で屈辱の逆転負けを経験した主将の中沢は完封してもなお納得はしていない。そして「ホームでドローなのは残念。勝ちきれないのは力のなさ」と続けた。次戦3月28日のホームでは、闘莉王とともに守備でも攻撃でもさらに脅威の存在を目指す。

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2009年2月12日のニュース