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遠藤、ファンデルサルに勝ったゴロゴロPK

[ 2008年12月19日 06:00 ]

<G大阪・マンチェスターU>後半40分、PKを決めるG大阪・遠藤保仁(左奥)マンチェスターUのGKファンデルサルは追いつけず

 【クラブW杯 G大阪3―5マンチェスターU】遠藤が一歩踏み出した瞬間、どよめきがスタジアムを包み込んだ。1―5で迎えた後半40分だ。播戸の放ったシュートがペナルティーエリア内にいた相手選手の手に当たって得たPKのチャンス。名手・遠藤におあつらえ向きの舞台が整った。

 対峙(じ)したのは世界屈指の守護神ファンデルサル。それでも普段通りのゆったりとした助走から右足を一振り。「キーパーが動かなかったので速いボールを蹴ろうと思った。コースは悪くなかった」と、得意の“コロコロ”ではなかったものの、ゴール左隅に決めた。「(蹴るまで)動かないようにした」と対策は万全だった長身GKは、球に反応したが一歩及ばず「止められなかったけど勝っていたので…」と悔しさを隠すように話した。

 「負けはしたけど、90分間楽しくできた。攻撃の形は前半からできていた。ちょっと遅かったけど、自分たちの攻撃サッカーはできたと思う」

 超攻撃をモットーとするG大阪スタイルを最後まで貫き、中盤の底から攻撃を組み立てた。前半20分には、C・ロナウドに激しく体をぶつけてボールを奪い、カウンターを仕掛けた。警戒していたファーガソン監督も「遠藤がトップ下でプレーしなかったのは私にとって問題だった」と“ボランチ遠藤”がチームの混乱につながったことを認めた。

 21日には、パチューカとの3位決定戦に臨む。「3位に入れるように切り替えてやりたい。この経験を生かせるかどうかは自分たち次第」。マンUの凄さを体の五感すべてで感じ取った遠藤が、今度は北中米カリブ海王者にその進化した姿を見せつける。

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2008年12月19日のニュース