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闘莉王“本職”CBでピッチに君臨

[ 2008年5月22日 06:00 ]

鈴木からボールを奪う闘莉王(左)

 闘莉王が「全権DF」に就任した。日本代表は名古屋合宿2日目の21日、戦術練習に着手。浦和でボランチ起用が続いているDF田中マルクス闘莉王(27)について、岡田武史監督(51)は本職のセンターバック(CB)固定を明言。闘莉王はピッチ上で、最終ラインの統率から若手選手の“指導”まで担うなど存在感を見せつけた。

 最終ラインに君臨する闘莉王の存在感は圧倒的だった。「真剣にやれよ」「一歩でも多く、そう、一歩でも前に出ろっ」。もはや誰が監督か分からない。実戦練習では主力組のサイドバックに起用された長友に、怒号にも似た指示が容赦なく飛んだ。自身も、慣れない4バックに獅子奮迅(ししふんじん)の働きを見せた。やはり本職の水は合っていた。

 岡田監督はこの日、闘莉王のCB固定を明言。浦和ではボランチ、トップ下での活躍が続くが、守備がベースの岡田ジャパンではやはりラインの統率、守備の番人として期待される。指揮官は「オレはCB以外で考えたことはない。4月の合宿よりインパクトがある。上がって下がって本当によく走る」と目を細めた。

 「岡田監督と話しましたよ。監督の中では軸になる人が決まってる」。闘将は指揮官と面談したことを明かした。当然、自身が軸であることは肌で感じた。だからこそ若手にも怒号を飛ばす。中沢も「1本柱がいるのはいい」と信頼を置く。唯一の不安は、じん帯を損傷した右肩の状態。だが「岡田さんになって1度も出てないんで試合に出たい気持ちが強い」と闘莉王。岡田ジャパンの浮沈は文字通り全権DFの、その肩にかかっている。

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2008年5月22日のニュース