×

真央“先手必勝”!直後のヨナに重圧かける!!

[ 2010年2月23日 06:00 ]

本番会場で練習する浅田

 金獲りへ追い風だ。大注目のフィギュアスケート女子は23日(日本時間24日)に、ショートプログラム(SP)が行われる。21日(同22日)はSPの滑走順抽選があり、初の五輪で金メダル獲りを狙う浅田真央(19=中京大)は22番目、キム・ヨナ(19=韓国)は直後の23番目の滑走に決定。先に完ぺきな演技を披露して、浅田がライバルにプレッシャーをかける。

 浅田にとっては願ってもない滑走順となった。本番会場パシフィックコロシアムで行われたSP滑走順抽選。世界ランク1位のキム・ヨナが、まずは「23」と印字された札を取り出すと、コストナー(イタリア)の次に、浅田が引いた数字は「22」。ランク上位選手は後半2組に振り分けられることが決まっていたが、宿命のライバルは導かれるように最終組の1つ前の第5組にともに入り、しかも前後の滑走順を引き当てた。
 「早めに終わらせたいと思っていたので、凄くいい滑走順。(組内の2番目の滑走で)6分間練習が終わって、すぐに氷に乗れるのは自分にとっていいことだと思う」
 今季、国際大会で1度も首位がなく「カギになってくる」と苦手にしているSP。キム・ヨナが仮に浅田の直前に滑って完ぺきな演技をした場合、大歓声が耳に届き異様な雰囲気の中での演技を強いられる。浅田も「他の選手のことを気にしないつもりだけど、声援も聞こえるし得点も見えてしまうので」とキム・ヨナの次に滑ることだけは嫌がっていただけに、余計な重圧を背負わないで済む今回の滑走順は大きなプラス材料だ。
 逆に浅田がパーフェクトな舞を見せれば、メンタル面の不安を指摘されるキム・ヨナにプレッシャーをかけることが可能。08年GPファイナルのフリーでは、キム・ヨナの直前に好演技を披露し、逆転優勝したこともある。だからこそ「自分のやってきたことを出すだけ」と先手必勝に気合を入れた。
 この日、浅田は本番会場のパシフィックコロシアムで初滑り。「凄く緊張したけど、後から落ち着けた。ここに来て良かったと思った。凄い幸せというか、楽しめてると思ったら、緊張も吹き飛びました」。昨年2月の四大陸選手権で使用したリンクとあって「リンク的には全然変わっていない。変わったところはやはり五輪マークですね」と、むしろ五輪の雰囲気を楽しんだ。
 本番会場、練習専用リンクでそれぞれ行った公式練習で、代名詞のトリプルアクセルは13回中9回成功。「アクセルを含めて、すべて調子がいい。あとは本番に向けて、気持ちを整えていきたい」。弾んだ声がより一層、金メダルを予感させた。

続きを表示

2010年2月23日のニュース