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ミラクルならずも…卓球男子まだ銅がある!

[ 2008年8月17日 06:00 ]

 【北京五輪 卓球】卓球男子団体は準決勝でドイツに2―3で敗れてメダルはお預け。敗者復活戦に回り、銅メダルを目指すことになった。

 岸川のバックハンドが空を切った瞬間、金色と銀色に光る大魚がスルリと逃げた。第2シードの強豪・ドイツとの準決勝。勝てば日本卓球界初のメダルが確定する大一番は、大熱戦の末に敗れた。宮崎監督が「残念です」と言えば、エース・水谷も「みんな持ってる力を出し切ったけど、ドイツはさらに上の力を持ってました」と肩を落とす。難敵に健闘した満足感よりも、悔しさがはるかに上回った。
 0―2と追い込まれてから、驚異的な底力を発揮した。水谷・岸川組のダブルス、4番手・韓陽のシングルスで2―2に追いついて、最終決戦は世界ランク63位の岸川と同6位のボルの激突。格上にもひるまず、21歳は果敢に攻めた。フルゲームの死闘の末に散ったが、「欧州最強と言われる男にあそこまで戦えたのは収穫」と指揮官は岸川を称えた。
 水谷は03年、岸川は02年からドイツ・ブンデスリーガで武者修行して実力を伸ばしてきた。2人にとって第2の故郷とも言える国に決勝への道は断たれたが、まだメダルへの道はつながっている。17日のオーストリアとの敗者復活2回戦に勝てば、18日の3位決定戦に進出する。「これで終わったわけじゃない。絶対に勝って、銅メダルを持って帰りたい」。水谷の言葉が、チーム全員の思いを代弁していた。

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2008年8月17日のニュース