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フェルプス“神の手”でついに7冠

[ 2008年8月17日 06:00 ]

 【北京五輪 競泳】男子百メートルバタフライ決勝ではマイケル・フェルプス(23=米国)が残り20センチでミロラッド・カビッチ(24=セルビア)を逆転。この種目の連覇を達成すると同時に、マーク・スピッツ(米国=競泳)が72年ミュンヘン五輪でマークした1大会の最多金メダル数「7」に並んだ。

 カビッチが最後のストロークを終えて両手を伸ばしたとき、フェルプスの位置は頭ひとつ分だけ後方。「距離が合わず中途半端で負けたと思った」という最後のストロークは、ひじを曲げたまま水上からタッチ板を叩きつける格好となった。ところが「自分の名前の横に“1”とあった。信じられなかった」と結果は優勝。レース後、セルビア側は「機械の誤作動だ」と抗議したが、結果は変わらなかった。公式時計のオメガ社はフェルプスの個人スポンサー。疑惑を抱きかねない状況だったが「無理だと言われても思いを込めれば何でも可能になるんだ」と興奮を抑えきれなかった。
 観戦していた母デビーさんは「幼いころは落ち着きがなかった。でも水泳の競技会に連れていったら反応が違ったんです。プールだけが癒やしの場所でした」と、たくましく変身した息子の姿を見て目に涙。スピード社から100万ドル(約1億1000万円)の7冠ボーナスを獲得した水の怪物は、17日の四百メートルメドレーリレーで“スピッツ超え”に挑戦する。

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2008年8月17日のニュース