【オークス】鈴木康弘氏 チェルヴィニア距離延長で本領「母チェッキーノとは対照的な落ち着き」

[ 2024年5月20日 04:27 ]

<東京11R・オークス>レースを制したチェルヴィニアとルメール騎手(撮影・村上 大輔)
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 【鈴木康弘 達眼解説】追われる立場より追う立場といいます。追う者は追われる者に勝る、優位に立つとの意味です。桜花賞馬ステレンボッシュと、桜花賞13着からの巻き返しを図るチェルヴィニア。オークスの勝敗を分けた半馬身の着差も追われる者と追う者の立場の差です。

 直線坂下、内めを進んだステレンボッシュの戸崎騎手は進路が開いた瞬間に仕掛けた。少し早いスパートでしたが、ここで動かなければ馬群の壁が閉じてしまう恐れがある。リスクは避けたい。人気を背負った追われる立場の乗り方です。一方、チェルヴィニアのルメール騎手はステレンボッシュを外からマークするように1馬身斜め後ろを追走。直線では戸崎より二呼吸も遅らせて仕掛けた。追う立場の乗り方です。早めに抜け出した分だけゴール前で脚色が鈍るステレンボッシュ。その脚元をすくうように差し切りました。

 「叩き良化」といいますが、休養明けの桜花賞を使われた上積みも大きかった。疲れがたまりづらい柔らかい筋肉を備えた中距離体形。8年前のオークスで首差2着に惜敗した母チェッキーノ(戸崎騎乗)は併せ馬の調教を避けていたほど前向きな気性だったそうです。父ハービンジャーの影響か、チェルヴィニアは母と対照的に落ち着きがあって折り合いもつけやすい。距離延長で本領を発揮しました。キャリア5戦目。顔つきにまだ幼さが残り、筋肉にも鍛える余地がある。伸びしろは満点です。

 春の牝馬2冠を分け合って対戦成績も1勝1敗としたチェルヴィニアとステレンボッシュ。3度目の対決を同じ立場で迎える秋が今から待ち遠しい。(NHK解説者)

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