【高松宮記念】レシステンシア 香港帰りでも全開!坂路4F52秒7、陣営「思った通り動けていた」

[ 2022年3月24日 05:30 ]

坂路を単走で追い切るレシステンシア
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 春の芝スプリント頂上決戦「第52回高松宮記念」は23日、美浦&栗東の東西トレセンで追い切りがあり、香港帰りのレシステンシア(牝5=松下)は栗東坂路単走。前半セーブして4F52秒7、しまい重点でラスト1F12秒1としっかり動いた。休み明けでも、いきなり全開ムード。19年阪神JF以来のG1タイトルを目指す。24日に出走馬が確定、枠順が発表される。

 あえて派手なアクションを封印した。レシステンシアは一昨年4月、桜花賞ウイークに馬なりで叩き出した4F49秒5が自己ベスト。その気になれば時計が出るのは誰もが分かっている。ただ、もう速い時計を求める段階ではない。最後のひと追いは河北助手を背に坂路単走で前半ゆったり入って、しまい重点。最初の1Fから14秒8、13秒3と徐々にピッチを上げながら後半2Fへ。鞍上のゴーサインでギアチェンジすると12秒5、12秒1でグンと加速して坂の頂上に駆け上がった。稽古駆けするこの馬にすれば全体時計の4F52秒7は何ら強調する時計ではない。ただ、陣営にとっては予定通り。元ジョッキーの仕上げ人、河北助手は満足げにうなずいた。

 「今朝は疲労を残さないように最初の1Fを15秒くらいで入り、しまいは12秒のイメージ。思った通り動けていた。最高の仕上がりになったと思う」

 しまい重点の追い切りにとどめたのは先週までに、しっかり負荷をかけられているからだ。同じく坂路で先々週が4F51秒0~1F12秒2、先週は4F50秒1~1F11秒7と超抜の伸びを見せた。動きをチェックした松下師も「今朝は思っていた通りの時計で走りも力強い。元々、稽古で動くけど、いい最終追い切りができた」と納得の笑みを浮かべる。

 デビュー当初は1400メートルと1600メートルを舞台に戦い、昨年このレースで6F初参戦。そこを含め、スプリンターズS、前走・香港スプリントと芝1200メートルのG1は全て2着と惜しい競馬が続いた。19年阪神JF以来、2度目のG1制覇を、今年こそ。その思いを胸に陣営は今季に備えてきた。河北助手は「前走は出遅れて厳しいレースになったが、よく追い上げた。これまで1200メートルでは崩れていないし、距離はベストだと思う」と適性を強調する。

 これまでモズスーパーフレア、ビアンフェなどスピード自慢と戦ってきた。その点、ここは強力な逃げ馬が不在。河北助手は「海外遠征明けでも体が大幅に増えてパワーアップしている。調教で抑えるのに苦労するほど。良馬場ならスピードが生きるし、道悪になっても問題ない」と期待十分に締めくくった。週末は天気が崩れる見込みだが馬場コンディションは不問。小細工なしの競馬で1200メートル先のゴールを目指す。

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2022年3月24日のニュース