【高松宮記念】サリオス 圧倒的なスピード!美浦Wラスト11秒0、堀師「見違えるように良い」

[ 2022年3月24日 05:30 ]

ルーカス(右)と併せて追い切るサリオス(撮影・郡司 修)
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 新境地開拓だ!「第52回高松宮記念」の最終追いが23日、美浦&栗東の東西トレセンで行われた。美浦ではスプリント初参戦のサリオスが、久々のコンビとなる石橋脩(37)を背に登場。Wコースでラスト1F11秒0の猛時計を叩き出した。一気の距離短縮の不安を払拭(ふっしょく)する、圧倒的なスピードを披露。19年朝日杯FSを制した実力馬が、5歳となり新たな才能を見せつける。

 初のスプリント戦に挑むサリオス。19年に制した朝日杯FSも、古馬になった昨年の主戦場もマイルだった。そこから400メートルの短縮。やれるのか。堀師は「マイルCSは2番手で引っかかったし、前走の香港では逃げる形になった。暑さが苦手で夏は調整に難儀する。スプリントに挑戦するなら高松宮記念がいいと思った」。抑えきれないスピードは6F戦で生きる。

 最終追いを見ても不安はない。まずは坂路をゆったりと駆け上がりウオーミングアップ。存分に体をほぐした後にWコースに姿を現した。デビュー2戦目以来のコンビとなる石橋を背に、僚馬ルーカス(7歳3勝クラス)を3馬身追う。力強く、そして高回転。内から併せるとグイグイと加速し、6F83秒3、5F65秒6~1F11秒0。キレキレの動きを披露した。師は「2週前は(調整が)遅れていたが、先週、今週しっかりやって仕上がりが追いついてきた」と笑顔。石橋も「心身をまとめるように心がけた。感触は良かった」と好感触だった。

 素質は疑う余地がない。朝日杯FSだけでなく、皐月賞とダービーで2着と世代では常に上位。3歳秋には古馬相手に毎日王冠も制した。さらに、5歳を迎えて進化も見せている。「爪がウイークポイント。帰厩した時も右前の爪を気にしていた。だが、それが見違えるように段階的に良くなっている。今はその辺を考慮せずに進められている」と師。不安はもうない。あり余るスピードを存分に発揮できる。

 さあ、スプリントの覇権獲りへ。「手前の関係で左回りの方がいい。ここのところの動きを考えれば初の1200メートルでも流れに乗れそうで勝負になると思っている」。指揮官は強気だ。混戦模様の桶狭間決戦。サリオスが70秒のドラマの主役になる。

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2022年3月24日のニュース