【ジャパンC】父ディープの名誉挽回から15年 父子制覇なるか

[ 2021年11月26日 05:30 ]

06年のジャパンCを制したディープインパクト
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 【競馬人生劇場・平松さとし】2006年、凱旋門賞に挑んだディープインパクト。数々の名馬の背中を知る武豊騎手をして「飛ぶ」と言わせた同馬は、この前年に無敗で3冠競走をコンプリート。この年も天皇賞・春(G1)、宝塚記念(G1)と連勝し、通算11戦10勝2着1回というほぼ完璧な成績で仏国入り。欧州最高峰のレースでも1番人気に支持された。

 しかし結果は地元馬レイルリンク、プライドに続く3位入線。2400メートル路線における欧州勢のレベルの高さを見せつけられるとともに、一発勝負の競馬の怖さを改めて知らされた。

 ところが本当の意味で驚かされたのはその後だった。ディープインパクトの検体から禁止薬物が検出されたのだ。この薬物は筋肉増強などを目的としたものではなく、いわゆる風邪薬にあたる種類。国によっては服用を許可されているもので、仏国でも競走時に体内に残留していなければ服用自体は認められていた。それでもレース直後の検査で検出されたため、日本最強馬は失格となってしまったのだ。

 これに対し管理する池江泰郎調教師(引退)は言い訳一つせず「全ての責任は監督不行き届きだった私にあります」と語った。

 その姿を見て心を痛めたのが主戦の武豊騎手だ。

 「池江先生の、そしてディープの名誉挽回のためにも続く一戦は絶対に落とせないと思いました」

 こうして背水の陣で臨んだのがジャパンC(G1)。結果、天才騎手の入魂の騎乗に応えディープインパクトは先頭でゴールを切った。

 「ああいう結果になってしまった凱旋門賞の後だったので、引き揚げて池江先生を見た時に込み上げるものがありました」と武豊騎手は語った。

 そのディープインパクトの子で昨年、無敗の3冠馬となったコントレイル(牡4=矢作)が今年のジャパンCにラストランとして出走する。ジャパンC父子制覇なるか、はたまた武豊騎手騎乗の愛国馬ジャパンなど他の馬たちが立ちはだかるのか。日曜日の東京競馬場に注目しよう。 (フリーライター)

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