【凱旋門賞】武豊、ジャパンで悲願へ参戦決定!コロナ禍で覚悟のtake off

[ 2020年9月18日 05:30 ]

武豊の今後の予定
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 10月4日、フランスのパリロンシャン競馬場で行われる世界最高峰のG1凱旋門賞に、武豊(51)がアイルランド調教馬ジャパン(牡4)騎乗で参戦することが17日、正式に決定した。武豊が凱旋門賞に騎乗するのは3年連続9度目。日本人騎手として初の凱旋門賞制覇を目指す。

 この日、ジャパンを管理するエイダン・オブライエン調教師が、同馬の凱旋門賞出走と、鞍上に武豊にオファーしたことを発表。武豊は鞍上の指名を快諾した。

 ジャパンは世界一のサラブレッド事業体であるクールモアグループの所有馬。父ガリレオ、母の父デインヒルは、ヨーロッパのG1を席巻するNo・1の配合で、3歳時にパリ大賞、英インターナショナルSとG1を2勝している一流馬だ。凱旋門賞で武豊が騎乗することで、日本の競馬ファンもジャパンのことが気になることだろう。今年の凱旋門賞には日本馬ディアドラが出走を表明しており、JRAで馬券が発売される。ジャパン&武豊は売り上げ促進にひと役買うはずだ。

 新型コロナウイルス禍は欧州でもまだ収まっていないが、フランスへの渡航時には検疫期間はない。一方でフランスから日本に帰国の際は、現状は2週間の隔離期間を求められている。フランス遠征をすると、帰国後の隔離期間中(10月18日)に行われるG1秋華賞など日本での競馬騎乗に影響は避けられないが、武豊は海を渡る決断をした。

 「凱旋門賞の騎乗オファーを正式に頂きました。クールモアとエイダン・オブライエンの馬で凱旋門賞に参戦するのは初めて。近況の成績からジャパンは伏兵でしょうが、しっかり準備していきます」

 またジャパンをクールモアと共同所有するキーファーズの松島正昭氏も「エイダン・オブライエン調教師から直々に連絡がありました。エイダンは馬の状態が良くなければ契約に関係なくレースに使わない調教師だと聞いています。立て直してくれることに期待したい」とコメントした。

 武豊はこれまで8度の凱旋門賞騎乗。ディープインパクトの3位入線のち失格。惜しくも力及ばなかったヴィクトワールピサ、キズナ…と悔しい思いを何度もしている。一方でフランスで絶賛された好騎乗は01年、伏兵サガシティで3着に突っ込んだ時。実はジャパンの母シャースティエはサガシティの妹。19年の時を経て、サガシティのおいで、武豊がまたフランスをあっと言わせるか。

 【14日間の自宅待機】新型コロナウイルス対策として、海外からの帰国時にはさまざまな措置が取られている。在フランス日本国大使館のウェブサイトによれば「在留邦人が3月21日以降(日本時間)にフランスから帰国する場合、14日間の自宅待機、公共交通機関を利用しないことが求められる」と明記されている。

 ◆ジャパン 父ガリレオ 母シャースティエ(母の父デインヒル) 牡4歳 馬主=デリック・スミス、ジョン・マグナー夫人、マイケル・テイバー、松島正昭 生産者=英国・ニューセルズパークスタッド 戦績13戦5勝(重賞4勝)

 ▽凱旋門賞 フランス・パリロンシャン競馬場で毎年10月の第1日曜日に開催される芝2400メートルのG1競走。欧州のみならず、世界中のホースマンが英国ダービーやケンタッキーダービーと並んで憧れる世界最高峰のレースの一つ。傾向としては過去10年で牝馬が7勝を挙げ、牝馬優勢。3歳馬も同5勝と若き力の台頭も際立つ。

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