【レパードS】原優介、フェイバリットで重賞初騎乗 1勝ルーキー“厚意”に燃える

[ 2020年8月7日 05:30 ]

原優介(撮影・西川祐介)
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 日曜新潟メインの3歳ダート重賞「第12回レパードS」は6日、出走馬が確定。今年3月デビューの新人・原優介(20)騎乗のフェイバリット(牡3=小桧山)が“難関”の抽選を突破して出走にこぎつけた。デビュー年のJRA重賞Vとなれば12年ぶり。通算1勝のルーキーが幸運を味方につけ快挙達成に挑む。

 フルゲート15頭に28頭が登録したレパードS。賞金上位の6頭を除く、22頭(うち9頭がゲートイン)で抽選が行われた。突破確率41%の難関をクリアしたのがルーキー原とフェイバリット。重賞初挑戦となる原は「先生とオーナーのご厚意で乗せていただけることに感謝しています。初騎乗ですが、十分勝ち負けできる馬だと思うので自信を持って乗りたい。頑張ります!!」と人懐っこい笑顔で喜びを爆発させた。

 自らつかみ取ったビッグチャンスだ。依頼が舞い込んだのは先週の日曜日。新潟1R(2歳未勝利)で7番人気トーセンガイアと逃げの手に出て2着に導いた。この好騎乗に反応したのが「トーセン」の冠名で知られる島川隆哉オーナー。愛馬フェイバリットの手綱をルーキーに託すことを決めた。JRA通算136戦1勝。勝ち星は同期の中で最も少ないが、「一つでも上の順位を目指す」姿勢が関係者の心をつかんだ。

 今夏は人気薄の穴馬を馬券圏内に導くなど存在感を発揮。先月21日のヤングジョッキーズシリーズ盛岡ラウンドでは2連勝を決めた。「以前はペースを無視して前々で運ぼうとしていたけど、馬のリズムを重視してじっくり乗れるようになってきました。テン乗りでも、返し馬で馬の特徴を感じられるようになってきたのが大きい」と手応えを感じている。先輩騎手のアドバイスに耳を傾け、自宅に戻れば調教、レースでの騎乗の反省点を日誌に書き出し、洗い出す日々。「毎日同じことを繰り返すのは大変。でも、その中で継続すれば甘い自分に打ち勝てる」。不断の努力がようやく実ってきた。

 競馬学校を経てデビューしたルーキーがデビュー年にJRA重賞Vとなれば、08年三浦以来12年ぶりの快挙となる。「緊張やプレッシャーはあまり感じなくて、メンタルコントロールはできる方。目立つ舞台でも実力を出し切れるタイプだと思っています。褒められて伸びるタイプなんで」とちゃめっ気たっぷりに自己分析する、“目立ちたがり屋”の20歳。自分の名前をアピールする格好の機会を逃すつもりはない。

 ◆原 優介(はら・ゆうすけ)2000年(平12)6月10日生まれ、東京都出身の20歳。20年3月1日デビュー。4月5日、中山12Rのタイキダイヤモンドで初勝利。7月21日、盛岡で行われた「ヤングジョッキーズシリーズトライアル」第1、2戦を連勝した。JRA通算136戦1勝(6日現在)。

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2020年8月7日のニュース