【大井・JDD】ダノンファラオ3歳砂王!坂井瑠、父が活躍した舞台で初栄冠

[ 2020年7月9日 05:30 ]

ジャパンダートダービーを制した坂井瑠騎乗のダノンファラオ(撮影・西川祐介)
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 3歳ダート王を決するG1「第22回ジャパンダートダービー」が8日、東京・大井競馬場で行われ、6番人気のダノンファラオが好位から鋭く抜け出してG1初勝利。また、鞍上の5年目・坂井瑠星(23)にとってもうれしいG1初勝利となった。無敗4連勝を目指した1番人気カフェファラオは7着に敗れた。

 ゴール後、殊勲のダノンファラオの首筋に坂井瑠は顔を埋めた。父が大井の元ジョッキー(現調教師の坂井英光師)。4月に大井で行われた東京スプリント(ジャスティン)を勝った際には、この地で勝つ特別な意味を口にしていた。これ以上ない舞台でのG1初制覇。レース後は「素直にうれしいです。パドックの感じから、前回よりも馬の状態が上がっていると感じていた」と喜びを口にした。

 レースプランは2パターン。坂井瑠は同型馬の動きを注視していた。「(ハナに)行けたら行きたかったけど、ダイメイコリーダが速かったので2番手に切り替えました」。直後には大本命カフェファラオ。しびれる並びで道中をクリアすると、直線でさらに加速していく。対照的に手応えが怪しかったカフェは後退。前に置いたコリーダをかわすと、もう敵はいない。1馬身3/4差突き放してゴールを駆け抜けた。

 愛弟子と愛馬の走りを見届けた矢作師は「理想通りの競馬だった。今日はパドックのイレ込みもいつもほどではなかったし、馬体も絞れていた」と笑顔。同師にとっては16年キョウエイギア以来のジャパンダートダービー2勝目。今年の日本ダービーはコントレイルで制しており、“同一年のダブルダービー”制覇という偉業達成となった。

 師弟そろえて口にしたのが「まだ(馬体に)緩さを残している」。完成すればどれほど強くなるのか。矢作師は「夏は休ませます。今年は(コロナ禍で)ケンタッキーダービーも難しいと思うし、11月にまた大井に帰ってきたいと思います」と説明。目標はJBCクラシック(11月3日、大井)。大きな勲章を手にした若き人馬。秋の大井ではさらにたくましくなった姿を披露してくれそうだ。

 ◆ダノンファラオ 父アメリカンファラオ 母クリスプ(母の父エルコレドール) 牡3歳 栗東・矢作芳人厩舎 馬主・ダノックス 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績8戦3勝(南関東1戦1勝) 総獲得賞金6950万円。重賞は初制覇。

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