【日本ダービー】福永 別格コントレイルで2度目V!無観客スタンドの向こう全国のファンへ感謝の一礼

[ 2020年6月1日 05:30 ]

<日本ダービー>コントレイルでレースを制しスタンドに向かい頭を下げる福永
Photo By 代表撮影

 ダービーの神様は再びユーイチにほほ笑んだ。コントレイルとのコンビでダービー21度目の騎乗となった福永祐一(43)が、悲願の初制覇を飾った18年ワグネリアンに続き2度目の優勝を飾った。単勝1・4倍の断然人気に応え、正攻法の好位付けで堂々の2冠達成。ウイニングランでは無人の観客に向かって、馬上から深々と一礼。新型コロナウイルスが猛威を振るう中でも競馬を無事開催できた喜びと、テレビやラジオで熱く見守ってくれたファンへの感謝の思いを体現した。

 大仕事をやってのけた福永はウイニングランを終えるとコントレイルを止め、無人のスタンドに向かって馬上から一礼した。「バランスが大事な馬。無理せず、きちんと止められたら、画面越しに見てくれたファンにお礼がしたかった。こういう状況で競馬をやらせてもらっていることに感謝したい」。語り継がれるであろう令和の無観客ダービー。福永の、ファンの熱い思いが通じたのだろう。激闘を終え興奮気味だったコントレイルも、この瞬間は落ち着きを取り戻し、スタンドに正対した。

 中団から運んだ皐月賞から一転、好位3番手を確保した。「スタートから少し出して行った。行きたがる不安はあったが、引けばポジションを下げてしまう。(先行有利な)馬場の傾向も考え、こういう形になった」。向正面、緩いペースを嫌ったマイラプソディが外をまくって進出したが「そういうことも想定していた。焦りはなかった」。3~4角の勝負どころでは、先行集団がつくり出したスペースを取り切った。「あそこでうまく位置を切り替えられたのがポイントだった」。あとは直線で追いだすだけ。「後ろは気にならなかった」。3馬身差。愛馬の力を信じた騎乗に、後続はなすすべなく敗れた。

 18年ワグネリアン以来のダービー2勝目。5番人気だった前回Vとは違い、今回は無敗2冠が懸かった断然人気。「いい緊張感があった。横隔膜がヒクつくような…」。プレッシャーはあったが、これが21回目のダービー騎乗。「素晴らしい馬に乗せてもらい、失敗もしてきた。いろいろな経験が自分の血となり骨となった。負けた事実は取り戻せないが、同じ失敗を繰り返さないよう。今回はそれが生きた」。キングヘイロー(98年14着)、ワールドエース(12年4着)、エピファネイア(13年2着)。人気馬で味わった屈辱は、決して無駄ではなかった。

 「こういう馬に巡り合えて感謝しています」。涙に濡れたワグネリアンの初制覇とは違い、笑顔で祝福に応えた福永。日本競馬を背負って立つ男がまた一つ、大きな経験と自信を手にした。

 ◆福永 祐一(ふくなが・ゆういち)1976年(昭51)12月9日生まれ、滋賀県栗東市出身の43歳。父は福永洋一元騎手。96年3月2日の中京2Rで初騎乗初勝利。JRA通算1万7681戦2303勝(G127勝)。1メートル60、52キロ。血液型B。元フジテレビアナウンサーの松尾(旧姓)翠夫人との間に1男2女。

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