【フェブラリーS】アスコットV“二刀流”で世界へ!次走4月豪州芝から秋は米BCダートマイル挑戦

[ 2020年2月24日 05:30 ]

<フェブラリーS>レースを制したモズアスコット(右端)(撮影・郡司 修)
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 正真正銘の二刀流ホースの誕生だ。今年のG1開幕戦「第37回フェブラリーS」が23日、東京競馬場で行われ、1番人気モズアスコット(牡6=矢作)が2馬身半差の圧勝。クロフネ、アグネスデジタル、イーグルカフェ、アドマイヤドンに続き、史上5頭目となる芝&ダートG1制覇を果たした。昨年末に有馬記念(リスグラシュー)、ホープフルS(コントレイル)と連勝した矢作芳人師(58)はグレード制が導入された84年以降、2人目のG1・3連勝を決めた。 レース結果

 力が違った。残り200メートル。馬群のど真ん中から突き抜けたのはモズアスコット。独走だ。「直線で凄く速い脚を使ったので乗っていてびっくりした。どこまで成長するか分からない。スーパーホース」。鞍上のルメールには後続を振り返る余裕さえあった。

 2度目のダート戦。ルメールは戦前から勝利を確信していた。「一度経験したから砂をかぶっても大丈夫。芝スタートなら速く出られる」。大きく出遅れた前走から一変、好ダッシュを決めた相棒と中団待機。「今日のダートは内側にアドバンテージがあった」と道中はインを選択した。目の前の馬が砂を蹴り上げてもアスコットは動じない。狙い通りだ。唯一の心配はペースだったが前半1000メートル58秒7と流れた。「4角で少し狭くなったが直線ではすぐスペースが見つかった」。あとは外に持ち出すだけだった。フェブラリーSがこの日の6勝目。完璧エスコートの名手は「このレースは2着が多かった(16年ノンコノユメ、19年ゴールドドリームの2度)けど初めて勝てた。今日は調子が良かったね」と平然と振り返った。

 G1・3連勝で節目の通算10勝目となった矢作師は「かなり自信があった。その分、ゴールの瞬間まで凄く緊張した」と安どの表情。普段の調教での力強い脚さばきからいち早く、ダートへの適性を見いだしていた。ダート向きの血統(母インディアがダート競馬の本場・米国で重賞2勝)に加え、6歳を迎えて馬体がパワー型に変化してきたことで満を持して転向を決断。周囲を驚かせた芝G1馬の大胆コンバートにも「チャレンジし続けることが厩舎のモットー」と迷いはなかった。まさに矢作マジックだ。

 連闘での安田記念(18年)優勝に負けないインパクトを残したG12勝目。夢は世界へと広がる。「本当に面白いキャラクターをしている。今後は世界を舞台に芝ダートを問わず、本格的に二刀流として育てていきたい」と師。「種牡馬としての価値をもっと高めたい」と今年を“勝負の一年”と位置づける。次走は予定通り、芝に戻ってドンカスターマイル(4月4日、豪州ランドウィック、芝1600メートル)へ。秋にはブリーダーズCダートマイル(11月7日、米国キーンランド、ダート8F)参戦も予定している。5年前にキーンランド・セプテンバーセール(1歳セリ)で27万5000ドル(約3300万円)で落札されたアスコットにとっては故郷に錦を飾る形だ。海外での芝ダートG1制覇となれば、もちろん日本馬史上初の快挙。名門を引っ張る異色のスターは蹄跡なき道を進む。

 ◆モズアスコット 父フランケル 母インディア(母の父ヘネシー)牡6歳 栗東・矢作厩舎所属 馬主・キャピタル・システム 生産者・米国サマーウインドファーム 戦績21戦7勝(うち海外1戦0勝)総獲得賞金4億1171万4000円。

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