【フェブラリーS】賢く無駄なし9歳キングズ“侮れぬ老兵”

[ 2020年2月19日 05:30 ]

 【G1ドキュメント・栗東=18日】2日の根岸Sは出走馬全てが栗東所属。関東(福島・新潟・中山・東京)の重賞で出走全馬が関西馬だったのはグレード制導入の84年以降初だった。フェブラリーSも関東馬は2頭のみ。美浦が拠点の田井だが、今週はホットな情報を求めて粉雪舞う栗東にやって来た。寒い…。

 この日のテーマは穴馬探し。まずはキングズガードの寺島師に話を聞いた。前走(東海S5着)は12キロ増で、「前回は秋山ジョッキーも追い切り1本足りないかなと言っていた。今回は力を出せる仕上がり」と調整は順調のよう。「京都1800メートルより東京マイルの方が流れは速くなるはず。末脚勝負のこの馬にとってはいい」。展開利を味方につければ一発の可能性も!?

 ただ、同馬はメンバー最高齢の9歳。ピチピチ新人の後輩・武本(万里絵)が先日のコラムで書いていた「高齢馬は単純に応援したくなる」には完全に同意するが、9歳馬が一度もJRA平地G1を勝てていないのも事実だ。加齢による衰えは?確認のため厩舎へ足を運ぶと、担当の内山助手が「東京から来たんですか」と笑顔で迎えてくれた。早速、直球質問すると「この年齢でも変わらず元気いっぱい。普段は落ち着いていて、オンオフがはっきり。長く活躍できる理由としては、賢くて無駄な動きをしないのが大きい。競馬の時だけ力を入れている感じ。筋肉が柔らかくてケガもしないし、衰えは感じませんよ」。馬の立ち姿を見ても若々しい肌つやがキラリ。史上初の偉業もあり得る。田井は“西の老兵侮るべからず”と心に留めた。

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2020年2月19日のニュース