【AJC杯】ブラスト激変!川田がベタ褒め「雰囲気良くイメージ通り」

[ 2020年1月23日 05:30 ]

弾むように追い切るブラストワンピース (撮影・西川祐介)
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 東西でG1馬が躍動だ!!冬の中山シリーズを締めくくる伝統の古馬重賞「第61回AJC杯」の最終追いが22日、美浦&栗東トレセンで行われた。18年有馬記念優勝馬ブラストワンピースはWコースで主戦・川田が手綱を押さえたままで楽々併入。必死に追った先週とは一転し、急上昇をアピール。唯一のG1馬の威厳を示す態勢は整った。

 見事なまでの激変ぶり。ブラストワンピースがこの1週間で凄みを増した。16日の1週前追いと同じWコース。主戦・川田が騎乗したことを除けば、併せ馬の相手も同じマサノアッレーグラ(5歳1勝クラス)なら、2馬身追走のシチュエーションまで一緒だった。4コーナー手前で馬体を接近させ、最後までその手綱が動くことなく、楽々併入でフィニッシュ。5F68秒0~1F12秒6。1馬身先着した先週は必死に追ったのと比べると、桁違いの迫力と素軽さだ。

 大竹師は穏やかに切り出した。「先週は体が重かったので長めから時計(6F79秒7)を出したが、今日はエネルギーを蓄えるイメージ。先週は3~4コーナーで差を詰めるところで離されたが、今週はその部分は解消された。最後まで抱えたままで走れていた」

 4日に美浦帰厩後、Wコースで3本目の追い切り。競馬の日程を知っているかのように追うごとに迫力を増した。「モタモタしていましたね」と先週ボヤいていた指揮官とは別人。川田と追い切り後に綿密にコンタクトを取った師は「ジョッキーは“ダクを乗った時から雰囲気が良くて、追い切りもイメージ通りでした”とのことでした」と言葉を弾ませた。

 勇躍挑んだ昨秋の凱旋門賞(11着)は未経験の極悪馬場が夢を砕いた。さらに、師は「日本と違う馬房の環境に戸惑っていた面もあった。そこまでの過程で、今までとは違った点を確認できたことは良かったと思う」と敗戦も“良薬”にして前を向く。

 中山は一昨年暮れ、雨上がりの有馬記念(やや重)でG1初制覇を飾った思い出の舞台。メンバー唯一のG1馬&重賞4勝の実績は光り輝いている。今後の路線を占う再起戦。師は「凱旋門賞の敗因はいろいろあったと思うけど、能力が足りなかったとは思っていません。このひと追いで絞れてくると思うし、馬は元気いっぱい。(有馬記念の)内回りと外回りの違いはあっても、ゴール前に急坂がある中山は力が必要で合うイメージ。今回きっちり結果を出せればと思います」と自慢のロングスパートに託した。

 【有馬記念優勝馬の馬券圏内率47%】有馬記念優勝馬(AJC杯出走後に有馬Vの馬は含まず)は過去60回のAJC杯に延べ15頭が出走。70年スピードシンボリ、75年ストロングエイト、81年ホウヨウボーイ、82&83年アンバーシャダイが優勝。通算【5118】で連対率40%、3着内率47%。半数近い馬が“馬券圏内”に好走している。昨年のAJC杯は前年菊花賞馬フィエールマンが挑んで2着。JRA・G1馬がAJC杯を勝てば、99年スペシャルウィーク(98年ダービー優勝)以来、21年ぶりとなる。

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2020年1月23日のニュース