【皐月賞】サートゥル加速 中106日Vへ、ルメール好感触

[ 2019年4月11日 05:30 ]

ルメールを背に3頭併せで追い切るサートゥルナーリア(右)
Photo By 提供写真

 中106日Vの設計図は、確かに描かれていた。サートゥルナーリアは年明け初戦で1冠獲りを狙う。過去の歴史をひもといても成し得た馬はいない。コインは表と出るのか、それとも…。一つの答えが追い切りに見てとれた。

 雨が降りしきる中、開門直後のCWコースにレッドウィズダム(6歳1600万)と一緒に姿を見せた。少し離れてシャケトラ(6歳オープン)。レッドウィズダムが1馬身先行する形で、サートゥルナーリアは4角で内からササッとかわす。そこから直線は最内に入ってきたシャケトラと併せる格好となり、馬なりでスッと前へ。古馬G2・3勝の先輩相手に半馬身先着してフィニッシュした。CWコースで6F87秒5~1F12秒0。辻野助手が追い切りの意図を説明する。

 「先週は併せの後ろで刺激が足りなかった。ジョッキーも“イージーコントロール”と言ってました。競馬で噛(か)むところがあるので、今週はそこを感じてもらおうと。刺激をつけた追い切りになった。“大丈夫。我慢できるよ”と言ってました」

 一気のギアチェンジでシャケトラを抜くわけでもなく、ジワジワッと加速する感じで前へ出た。以心伝心の動きに、2週連続で感触を確かめたルメールも納得の表情を浮かべる。

 「今週は少し軽かったけど、手応えは良かった。馬は久々で心配はするけど、先週は休み明けで桜花賞を勝ちました。自信を持って乗りたいですね」

 先週の桜花賞はグランアレグリアが桜花賞史上最も間隔が長い中111日で勝った。サートゥルナーリアは栗東へ帰厩して1カ月、きっちりと乗り込んできた。辻野助手は「ホープフルSの時より調教の内容は濃い。あの時よりシルエットもシャープだし、中身の方もしっかりしています」とキッパリ。緩さもあった前走より雰囲気はいい。

 平成最後に“久々は不利”が薄れゆく。14年ぶりの無敗王者へ。78回を踏んできた皐月賞の歴史をぶち破り、令和時代のスーパーホースを襲名する。

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2019年4月11日のニュース