【マイルCS】「血の評価高める」マイルG1へのこだわりを持つ“国際派”矢作師

[ 2018年11月15日 05:30 ]

マイルCSにモズアスコットを送り出す矢作師
Photo By スポニチ

 【隠れ話 こぼれ話】日本競馬ではダービー、ジャパンCのクラシックディスタンス(芝2400メートル)が重視されるが、欧州を中心とする海外は違う。2000ギニー(芝1600メートル)、ダービー(芝2410メートル)、セントレジャー(芝2900メートル)の英国3冠も、近年はセントレジャーを回避する有力馬が続出。近代競馬ではスタミナよりスピードが求められ、長距離レースの価値は低下しつつある。リアルスティールで16年ドバイターフ(芝1800メートル)を制した国際派の矢作師も「海外ではいかにスピードがあるかが重視される。種牡馬になるためには1200〜2000メートルのレースを勝っているかが大切」と話す。

 矢作師は早くから海外マイルG1に挑んだ。自身のG1初勝利となった10年朝日杯FS&11年NHKマイルCを制したグランプリボスは、国内クラシックに向かわず、異例の英国3歳マイルG1・セントジェームズパレスSへ。怪物フランケルに敗れ、8着に終わったものの果敢な挑戦だった。「牡馬を扱うからには、究極の目標はその血を後世に残すこと。モズアスコットも種牡馬としての価値を高めるにはここを勝つことが大事」。モズアスコットの父は7年前に敗れたフランケル。マイルG1春秋制覇なら、その名は世界にも知れ渡る。

続きを表示

2018年11月15日のニュース