【マイルCS】グローリー 軽々先着!不屈の精神で栄誉つかむ

[ 2018年11月15日 05:30 ]

<マイルCS>レッドオルバース(左)と併せ追い切るミッキーグローリー(撮影・郡司 修)
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 【G1ドキュメント・14日=美浦】「諦めたらそこで試合終了ですよ」。漫画スラムダンクの名言が頭をよぎる。バスケ部だった秋田も当時熱中した漫画。屈腱炎を乗り越えて初G1に臨むミッキーグローリーの姿に、このセリフが重なった。

 国枝師が「ゴツいけどいい動きだった」と言えば、担当の中村助手も「乗り心地やフットワークも良く、大げさでなくこの馬が走らなきゃ…という気持ちだった」と早くから期待は大きかった。だが、3歳春に左前脚の屈腱炎に。福島県いわき市の競走馬リハビリテーションセンターで温泉療養し復帰まで1年5カ月を要した。「センターの人たちが頑張って、馬主さんも理解して待ってくれた」と国枝師が振り返る。

 そんな苦労を知ってか知らずか、グローリーは最終追いでも馬場で元気に尻っ跳ね。「ディープインパクト自身も跳ねたがディープ産駒は尻っ跳ねする。元気いっぱいでいい」と指揮官を笑顔にした。坂路最終追いも軽々と併走馬に先着し、4F50秒9の好時計。騎乗した戸崎は上がり2Fのラップが共に12秒2と、スピードを持続しての力走を絶賛した。「一緒のレース(前走京成杯AHで2着ワントゥワンに騎乗)で見てレースが上手と感じたが、実際に乗ったらパワーがある。尻っ跳ねするけど走り始めれば集中してパワーがありすぎるほど。それで前走のような競馬ができるのはいい」。誰一人諦めなかったからこそたどり着いた大舞台。不屈の精神で「グローリー=栄誉」をつかむ。

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2018年11月15日のニュース