【マイルCS】アスコット 猛時計51秒5!春秋統一へ加速

[ 2018年11月15日 05:30 ]

C・ルメール騎手を背に坂路併せ馬で追い切るモズアスコット(左奥はオールドクラシック)
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 いざ真のマイル王へ。秋の最強マイラーを決する「第35回マイルCS」の追い切りが14日、美浦、栗東の両トレセンで行われた。今年の安田記念優勝馬モズアスコット(牡4=矢作)は主戦のクリストフ・ルメール(39)を背に、栗東坂路で併走馬を突き放す軽快な走りを披露。史上7頭目の同一年マイルG1春秋連覇へ態勢を整えた。

 まるで芸術ともいえる51秒半だった。モズアスコットはルメールを背に開門直後の坂路に登場。最初の400メートルを14秒2〜13秒2で入ると、そこから一気にギアチェンジ。後半の400メートルを12秒1〜12秒0と“超加速”し、オールドクラシック(5歳1000万)に2馬身差をつけてフィニッシュした。

 「今回の追い切りは自分からよく動いていたし、凄くいい感じ。時計も出たし、フットワークも息(の入り)も問題はない。全体的にパワーアップしています」

 ルメールは満足そうに振り返った。

 前走・スワンSはラスト1Fからエンジン点火。“さすがG1馬”と思わせる剛脚を見せたが、ゴール前でわずかにロードクエストに差された。休み明けで馬体重はプラス10キロ、加えて他馬より2キロ重い重量58キロ。良化の余地を十分に残しての前哨戦だっただけに、ルメールも「負けたけど、いい競馬はできた。この秋の目標はマイルCS。スワンSはあくまでトライアルレースで、今度はもっとコンディションが上がるから」。その言葉通り、9日に坂路で4F51秒1〜1F12秒2。そして今回が4F51秒5と猛時計を連発している。

 「まだマイルCSは勝ったことがないので、絶対に勝ちたい。できれば、1年でG1を8回獲りたいです(笑い)」

 G1馬7頭の豪華競演となる今年のマイルCS。すでにここまでG1・7勝を挙げ、JRAの年間G1最多勝記録を更新中の鞍上はペルシアンナイトとロジクライを最大のライバルに挙げた上で、そう貪欲に話した。矢作厩舎は前週のエリザベス女王杯をリスグラシューで制している。ジョッキーにも厩舎にも“追い風”が吹き、春秋マイルG1制覇をさえぎるものは何もない。

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