的場、佐賀でも持ち越し 偉業大手から21連敗「早く達成しないと…」

[ 2018年8月6日 05:30 ]

 地方競馬通算最多7151勝に王手をかけている的場文男(61=大井)は5日、佐賀競馬場で開催された毎夏恒例の九州出身騎手が一堂に会する招待競走「里帰りジョッキーズカップ」(10、11R)に騎乗。10、3着に終わり、偉業達成の舞台は6日からの浦和競馬場に持ち越された。

 故郷の九州でも決められなかった。それでも、的場は「結果は出なかったが、里帰りジョッキーズカップのレース自体はうれしい気持ちで乗ることができた」と感謝の面持ちで振り返った。

 13年連続13回目の出場。レース前の騎手紹介式では「毎年招待していただいて感謝しています。あと2勝で日本新記録。今日(2鞍で)2つは厳しいかもしれないけど、1つは勝ってタイ記録にしたいなと思っています」とファンに力強くあいさつすると、万雷の拍手が湧き起こった。しかし、最初の騎乗となった10Rは2番人気プリンセスラグーンで最下位10着。続く11Rは3番人気ケモノタイプで中団追走から徐々に押し上げ、最後の直線では的場ダンスを繰り出したが3着に終わった。これで佐々木竹見元騎手が持つ7151勝の日本記録に王手をかけてから21連敗となった。

 福岡県大川市出身の的場。宮崎で騎兵隊に所属していた父が終戦後に1頭だけ馬を福岡に連れて帰ったのが、的場家と馬の歴史の始まり。この日は親族20人が駆け付けた。兄・茂さん(72=的場運送代表取締役)は「昨日(4日)も家に寄ってくれ、近所の親族とご飯を食べた。本人は大井(競馬場)で決めたい気持ちが強いみたいだね。自分を育ててもらった大井に、恩返ししたいんじゃないかな?私は一日でも早く達成して、気持ちが楽になってくれたらと思う。日本記録を達成したら(運送会社の)車にステッカーでも付けようかな」と語った。

 レースを終えた的場は「(新記録に)あと2つまで迫っているので、早く達成しないと…。南関東(公営競馬)のファンにも長いこと待たせてしまっているので、明日(6日)の浦和からまた一頭一頭、全力投球で。早いうちにどうにかします」と佐賀を後にした。

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2018年8月6日のニュース