【レパードS】グリムどうだ!ウチパク会心騎乗で重賞初タイトル

[ 2018年8月6日 05:30 ]

レースを制したグリムと騎乗した内田博幸騎手(撮影・郡司 修)
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 新潟の3歳ダート重賞「第10回レパードS」は先手を奪った5番人気グリムが初コンビ内田を背に逃げ切り、重賞初制覇を飾った。

 東西名手による越後路の熱闘。先手を奪った内田グリムが粘る。猛追する福永ヒラボクラターシュも抜き去る勢いで肉薄した。しかし、右ムチを連打し、体を巧みに併せた内田は抜かさない。最後はグリムの首が出たところがゴール。完敗に終わった前走・ユニコーンS(9着)からV字回復。うれしい重賞初制覇だ。

 夏の日差しはなくても、内田は心地良い汗を流し、笑顔で応えた。「1600メートルを使ってきたし、スピードはある馬。わざわざ抑えて“番手”にこだわるより、馬の気分を損ねない競馬をしようと思った」。初騎乗とはいっても、そこは百戦錬磨の名手。映像で特長はインプットしていた。「前走は周りを囲まれ、抜け出せないようだったので」。新馬戦以来の逃げを選択し、5F61秒9の絶妙の平均ペース。「並んだらしぶといのは分かっていた。2着馬が来ると、もう1ギア入ってくれた」と会心の逃走劇を振り返った。

 野中師にとっても、うれしい勝利だ。他馬の出方次第で「行こう」と鞍上と練っていた。「器用さがないので前走みたいになると駄目だけど、ジョッキーが研究して“ずぶとさ”を生かしてくれた」と最敬礼だ。

 これで交流G1・ジャパンダートダービーを制した同期3歳の大将格ルヴァンスレーヴへの“挑戦権”は獲得した。さらに古馬挑戦へと夢は膨らむ。指揮官は「実は(ルヴァンスレーヴを管理する)萩原くんとは競馬学校の同期(82年入学)なんです。あの馬は、一つ抜けているからね。ただうちのもまだ緩さを残す分、良くなる余地はある。秋に備えます」とリベンジを見据えれば、鞍上も「1800メートルをこなしたことで幅は広がると思う」と進化を保証した。夏の越後路の大収穫が、実りの秋の原動力になる。

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2018年8月6日のニュース