【クイーンS】ディアドラ強すぎ!ソウルとのG1馬対決に完勝

[ 2018年7月30日 05:30 ]

<クイーンS>直線で抜け出して余裕で勝ったディアドラ (左)
Photo By スポニチ

 G1馬2頭が激突した「第66回クイーンS」は29日、札幌競馬場で行われ、昨年の秋華賞馬ディアドラが後方から差し切り、1番人気に応えた。重賞は秋華賞以来の3勝目。鞍上のルメールはこの日4勝を挙げ年間102勝とし、リーディングトップに躍り出た。オークス馬ソウルスターリングは3着に敗れた。一方、新潟の千直G3サマースプリントシリーズ第3戦「第18回アイビスSD」は、森田直行師(56)管理のダイメイプリンセスとラブカンプーがワンツーフィニッシュ。同師は延べ16頭目の挑戦で、愛馬と共にJRA重賞初制覇を果たした。

 追い風に乗った秋華賞馬ディアドラが、直線外から力強く伸びてきた。残り200メートルすぎ、内で粘る同期のオークス馬ソウルスターリングをかわすと、そのまま独走態勢。3馬身差の快勝だった。約1年ぶりに戻ってきた札幌のファンの前で、強くなった姿をアピール。この日、4勝目を挙げた鞍上のルメールも重賞Vに満面の笑みを浮かべた。

 「強かったですね。昨年も札幌で勝っている(HTB賞)し、たぶん彼女は北海道が好きなんだろう。ドバイでも凄くいい競馬をしていたし、自信はあったよ。今日は能力が違ったね」

 道中は焦らず、後方2番手で待機。向正面は風速8メートルの強烈な向かい風を避けるように、他馬の後ろで体力を温存した。「凄くいい気持ちだったね」と鞍上。3〜4角で差を詰めると直線は追い風を味方に、上がり3F33秒7の末脚を発揮。「凄くいい反応だったし、切れ味を使ったね」とパートナーを称えた。

 鞍上とは秋華賞V、ドバイターフ(3着同着)に続く3度目のコンビ。見届けた橋田師は「向かい風がキツいと思っていたら、馬混みに入れていた。馬のことも、よく知ってくれている」と評価した。

 函館リーディングに輝いて乗り込んだ札幌でも、鞍上の手綱さばきは、さえ渡った。JRA騎手を目指すモレイラとの対決に、北都のファンも大いに盛り上がったが、開幕週はお互い7勝ずつの五分。この日の6Rでは年間100勝に“一番乗り”し、新潟で騎乗するM・デムーロを抑えてリーディングトップに躍り出た。ルメールは「僕自身、調子がいい。札幌はいつも楽しみ。この競馬場が好きだし、いっぱい勝ちたい」と3年連続の札幌リーディング獲得に闘志を燃やす。人馬ともに弾みをつける重賞V。春のドバイ遠征以来だったディアドラは栗東→函館で入念に乗り込み、馬体重は昨年の秋華賞と同じ490キロ。指揮官は「ちょうどいい体だったし、いい形でスタートを切れて良かったね」と頬を緩めた。

 この後は2週間後の札幌記念(8月19日)も視野に入る。指揮官は「馬の状態を見てからになるが、同じ馬場だしね」と参戦に前向きだ。北の大地で勢いに乗った人馬から目が離せない。

 ◆ディアドラ 父ハービンジャー 母ライツェント(母の父スペシャルウィーク)牝4歳 栗東・橋田厩舎所属 馬主・森田藤治氏 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績18戦6勝(うち海外1戦0勝) 総獲得賞金2億7095万5500円(うち海外3095万6500円)。

続きを表示

この記事のフォト

2018年7月30日のニュース