【京成杯】青木師、開業1年目で重賞初挑戦!ルミエールで頂く

[ 2018年1月12日 05:30 ]

人馬ともに重賞初Vを狙うジョリルミエールと青木調教師
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 今週の中山メイン「第58回京成杯」(14日、中山)の追い切りが東西トレセンで行われた。開業1年目の青木孝文師(36)はジョリルミエールで重賞初挑戦。ともに成長の道を歩んできた愛馬と、調教厩務員時代の12年前に届かなかったタイトルを狙う。

 かつての忘れ物を取りに――。開業1年目の青木師が重賞に初挑戦する。

 チャンスをくれたジョリルミエールは前走、18頭中15番人気、単勝245・3倍の大穴Vで未勝利を勝ち上がった。デビューから6戦を要したがそれぞれに中身は濃く人馬共に成長した。「小柄で前さばきが硬く、ソエが痛かったりとセールでも主取りになった馬。僕は最初ダートの短距離馬だと思ったが、オーナーの助言で芝の長いところへ。オーナーに助けられました」。そう言って自らは脇役に回った青木師だが、スポンジのごとく良いと思うことを吸収していくのが新人の強み。「使ったり鍛えていくと“変わる”のを改めて教えてもらった」と経験を糧にする。

 最終追いは坂路でラスカルグレイ(5歳500万)を3馬身追走。びっしり追われて脚色が衰えることなく駆け上がった。僚馬には2馬身遅れも4F53秒1〜1F12秒6の時計を見て「以前は13秒台しか出なかった最後の1Fを12秒台で走れるようになった。びっちり攻め込んできて順調そのもの」と、見た目より中身の充実を強調。「前走後から馬がガラリと変わった。今までで一番いいのは間違いない」と愛馬の変わり身を熱く説いた。「ホープフルSがG1になり、そこまで一線級も出ない。今回のメンバーと持ち時計で大きな差はない。上昇具合では負けていないと思ったのでここへ」。戦略プラス前走からの成長が青木師の背中を押した。

 調教厩務員時代に伊藤正徳厩舎でのちにAJC杯連覇を果たしたネヴァブションを担当。06年京成杯に挑戦し3着だった。「あの時は若かったし自分が自分がというだけだった。今はいろんな人が関わっている。そこが決定的に違うし、そこが楽しい」。立場が変わっての新たな挑戦に胸を躍らせている。

 ◆青木 孝文(あおき・たかふみ)1981年(昭56)9月23日生まれ。群馬県出身の36歳。17年に厩舎開業。JRA通算176戦3勝。

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