【有馬記念】NFしがらき村上氏「オルフェ“らしい”走りを」

[ 2013年12月19日 05:30 ]

オルフェーヴルにエールを送った村上氏

 オルフェーヴルにとっての“第二の厩舎”がノーザンファームしがらき(滋賀県甲賀市)だ。池江師が「コミュニケーションを密に取っている」と言うように、牧場との連携なくして今の姿はない。レース後の疲れを癒やし、次のレースに向け、態勢を整えてトレセンに送り出す。

 村上太郎厩舎長(30)は、しがらきでの過ごし方について「シンプル・イズ・ベスト。まずは安全とリラックス。あくまで“休養牧場”なので、人間の考え方を無理に押しつけないよう心がけています」と話す。

 史上7頭目の3冠馬、2年連続の凱旋門賞2着。輝かしい実績の中で最も印象深いのが昨年の宝塚記念(1着)だ。天皇賞・春で11着に惨敗した直後だった。「過去にないほど疲れていました。馬が小さく見え、なかなか膨らまないうちにトレセンに帰ることになりました」と振り返る。それでもレース当日までに覇気を取り戻して復活V。気持ちの強さに舌を巻いた。

 同牧場の開場は10年10月末。10年8月デビューのオルフェとともに実績を積み上げてきた。「勢いづけてくれ、注目度も高まりました」。当時のオルフェは?「賢い馬でした。他馬が気付かないようなところまで気付く、凄く用心深い馬でしたね」と語った。

 いよいよ迎えるラストラン。当日は中山競馬場へと駆けつける。「長かったようで短かった。勝っても負けても“らしい”走りを見せてほしいです」とエールを送った。

 ◆村上 太郎(むらかみ・たろう)1983年(昭58)10月27日、兵庫県西脇市出身の30歳。テレビでナリタブライアンやスペシャルウィークの活躍を見て、競馬の世界に興味を持つ。滋賀県のグリーンウッドでオルフェーヴルの兄ドリームジャーニーを担当。同牧場で6年働いた後、ノーザンファームしがらきの厩舎長に。

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2013年12月19日のニュース