【有馬記念】エイシンフラッシュ花道へ デムーロ気合の先着12秒3

[ 2013年12月19日 05:30 ]

M・デムーロを背に追い切るエイシンフラッシュ(左)

 オルフェーヴル同様、ここがラストランとなるエイシンフラッシュにも気合がみなぎっている。M・デムーロを背にCウッドチップコースでローマンレジェンド(5歳オープン)を2馬身追走。直線を向くと、僚馬の後ろに張り付き、ゴーサインを待った。サッとインに動く。あっという間に1馬身抜け出すと、その間隔をキープしたままゴールへ。1200メートル87秒1、200メートル12秒3でフィニッシュした。

 藤原英師は「(乗る)感覚は任せていた。相手も強豪。負荷はかかっている」と納得し、追い切り前夜(17日)のエピソードを明かした。「スタッフで仕上げる予定だったが、ミルコ(デムーロ)から電話があった。追い切りに乗せてほしいってね。彼の気持ちなのだろう」

 思い出すのは昨年の有馬。レース当日朝、M・デムーロは尿管結石に襲われ、救急車で病院送り。フラッシュは三浦へと急きょ乗り代わって4着だった。「残念な出来事だった。何とか花道を飾らせてあげたいんだ」。無二のパートナーへの思いがこもっていた。

 指揮官も決意をストレートに明かした。「ジャパンC(10着)は馬もジョッキーも不本意」と言った。予期せぬ、逃がされる形。これも競馬と言えばそれまでだが、この馬でダービーも制した名調教師は、手あかの付いた言葉で自分を納得させることをよしとしなかった。「能力を発揮できるパターンがある。そこへいかに当てはめていくかだろう。まだ運は残っている。いい形でドラマの完結を迎えたい」。競走馬人生のフィナーレを迎えるのはオルフェーヴルだけじゃない。ここ一番で10年ダービー馬が派手に存在感を見せつける。

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