【宝塚記念】楽逃げシルポート 酒井、師にV届ける

[ 2013年6月21日 06:00 ]

酒井学騎手

 【G1ドキュメント=20日】自厩舎の馬でG1を勝ち、トレーナーに恩返しを。21日付で“再び”西園厩舎所属となった酒井学(33)がシルポートで宝塚記念に挑む。細原は、その思いを聞いた。「以前、所属していた時は結果を残せなかったが、フリーを経験してG1(昨年ジャパンCダート=ニホンピロアワーズ)も勝つことができた。自分の騎乗に自信が持てるようになった」

 98年に二分厩舎所属でデビューした酒井は1年目に25勝を挙げる活躍を見せるも、減量が切れる頃に乗り鞍が激減。フリーを経て01年西園厩舎所属となったが、06年にはわずか1勝しか挙げられなかった。西園師の「もう一度フリーになって他厩舎の馬で勉強してこい。乗り馬に困ったら、いつでも俺が用意してやる」という言葉で07年、再びフリーとなった。不安はいっぱいだったが、思い切り勝負するしかない。ひたむきに競馬に取り組んだ。その中で、西園師の管理馬での初重賞Vを飾ったのが昨年の京阪杯、ハクサンムーンだ。西園師は「あの時の学は本当にうれしそうだった。顔をくしゃくしゃにして泣くんや。その顔が忘れられない」と振り返った。

 まさに師弟愛。酒井が意気込みを伝えた。「3強がそろうようなレースで一発があるのは逃げ馬。メンバー的にも競りかけてくる馬はいない。大波乱を起こせるように頑張りたい」。自らの手でG1タイトルを届けたい。酒井&シルポートは迷いなき逃げを打つ。

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2013年6月21日のニュース